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理工学研究科

【理工学研究科応用化学専攻】博士前期課程2年の星田彩夏さんが第30回無機リン化学討論会で若手優秀研究発表賞を受賞しました

2021年09月30日
明治大学 理工学部事務室

  理工学研究科応用化学専攻博士前期課程2年の星田彩夏さん(生体関連材料研究室・相澤守教授)が、9月16日・17日にオンラインで開催された「第30回無機リン化学討論会」において、若手優秀研究発表賞を受賞しました。

 生体関連材料研究室では、生体中の主要な無機成分である水酸アパタイト(HAp)を用いて「ティッシュエンジニアリング」による肝再生に取り組んでいます。ティッシュエンジニアリングとは、「細胞」、「成長因子」、「足場材料(スキャフォルド)」の三つの要素を組み合わせることで組織を再生する技術です。当研究室では、三次元培養が可能な足場材料として生体親和性に優れ、細胞が侵入可能な連通気孔を有する「アパタイトファイバースキャフォルド (AFS) 」を創製しております。 

 本研究では、高い肝特異的機能が発現する肝細胞塊 (肝スフェロイド) を三次元培養できる培養基材の作製を目的として、従来よりも大きな気孔径を備えた「大孔径型 AFS」を作製しました。大孔径型AFSを高密度三次元培養装置であるラジアルフロー型バイオリアクター (RFB) に装填し、モデル肝細胞 (FLC-4 細胞) を培養したところ、高い肝特異的機能を有する肝再生オルガノイドの構築に成功しました。

 今回、上記の研究成果がみとめられ、「若手優秀研究発表賞」の受賞につながりました(対象者11名中2名が受賞)。なお、日本無機リン化学会はリンを含有する無機物質およびそれに関係する物質に特化した学会であり、無機リン化学討論会は今回で30回目となります。COVID-19感染拡大により、昨年に引き続き、当該学会はオンライン上で開催されました。なお、この研究は、明治大学「生命機能マテリアル国際インスティテュート」の一環として実施されました。


発表者:○星田彩夏・高橋昂平・鈴木 来・松浦知和・相澤 守
演 題:大孔径型アパタイトファイバースキャフォルドを用いた再生肝オルガノイドの構築と肝機能評価


明治大学大学院