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理工学研究科

【理工学研究科 応用化学専攻】博士前期課程2年の陸シセンさんが、ISIPM-11 & FLM2023 in VeniceにおいてBest poster awardを受賞しました

2023年11月30日
明治大学 理工学部事務室

  理工学研究科応用化学専攻博士前期課程2年の陸シセンさん(生体関連材料研究室)が、2023年11月22日~24日にイタリア・ヴェネチアで開催された11th International Symposium on Inorganic Phosphate Materials and International Workshop on Forward-Looking Materials 2023 (ISIPM-11 & FLM2023 in Venice)において、Best poster awardを受賞しました。

 陸さんが所属する生体関連材料研究室(相澤 守教授)では、生体骨中の主要な無機成分である水酸アパタイト(HAp)を用いて「ティッシュエンジニアリング」による肝再生に取り組んでいます。ティッシュエンジニアリングとは、「細胞」、「成長因子」、「足場材料(スキャフォルド)」の三つの要素を組み合わせることで組織を再生する技術です。
 当研究室では、三次元培養が可能な足場材料として生体親和性に優れ、細胞が侵入可能な連通気孔を有する「アパタイトファイバースキャフォルド (AFS) 」を創製しています。本研究の最終目標は「血管を含むバイオ人工肝臓」の構築です。本研究では、気孔形状の異なる5種のAFSを用い、三次元環境下で2種類の細胞(肝細胞・血管内皮細胞)を共培養し、肝機能の定量評価および血管形成についての組織学的評価を行なうことで、血管を含みかつ高い肝特異的機能の作製に最適な気孔形状を解明しました。

 今回、上記の研究成果が認められ、「Best poster award」の受賞につながりました (11件中2件が受賞)。本会は、日本無機リン化学協会(JAIPC)とヴェネチア・カ・フォスカリ大学分子科学・ナノシステム学科(DSMN)の異なる研究分野の専門家と若手研究者が、広範なトピックにおける斬新なアイデアやプロジェクトについて直接話し合うことができる共通のプラットホームとして開催されました。今回の合同会議では、ISIPM-11とFLM2023がそれぞれ扱うテーマに基づき、無機リン酸塩材料の最近の進歩や、先端材料の合成と応用のための新しいアプローチや戦略に特化した専門セッションが設置されました。

 なお、この研究は、明治大学生命機能マテリアル国際インスティテュートの研究課題の一つとして実施されました。
明治大学大学院