現代は「人新世」(anthropocene)、すなわち現生人類の活
動により地球上の環境が激変をつづけている、きわめて特異な、未曾有の時代です。当然、すべての生物種が大きな影響を受け、とりわけ大型哺乳動物にとっては大絶滅時代を迎えているといって過言ではありません。われわれヒトがそこから出てきた、他の動物たちと共有された生の場所を、われわれ自身が破壊しているのです。一方、動物たちが身をささげてくれることがなければ、ヒトの生は物質的にも観念的にも、成り立ちようがありません。そこにあるのは恐るべき忘却です。
2011年3月11日以降の事態は、われわれに「命とは何か、生活とは何か」という根源的な問いを改めてつきつけてきました。 現代を、現在を、そして未来を、われわれはどう生きようと思っているのか。ヒト社会のみならず、すべての命に、どう関わろうと思っているか。
今回のシンポジウムでは14名の、さまざまなジャンルで活躍するアーティストおよび研究者をお招きし、それぞれの立場から「動物のいのち」について考えていることの核心を語っていただきます。さらにそこから議論を発展させ、われわれの体と心を直接に造型する、動物たちとの関わり全般について、新たな道にむかう何らかの手がかりを探りたいと思います。
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【日時】 2014年11月29日(土) 10:00~17:00
【場所】 明治大学中野キャンパス5階ホール(JR中野駅より徒歩8分)
【主催】 明治大学理工学研究科 新領域創造専攻
【共催】 明治大学 野生の科学研究所
【連絡先】 明治大学理工学部 批評理論研究室 管啓次郎
TEL ; 044-934-7275
入場無料・予約不要
【発表者】
*赤阪友昭(写真家)
*片桐功敦(華道家)
*木村友祐(小説家)
*佐川光晴(小説家)
*佐々木愛(美術家)
*高山明(演出家、Port B)
*橋本雅也(彫刻家)
*服部文祥(サバイバル登山家)
*纐纈あや(映画監督)
*古川日出男(小説家)
*分藤大翼(映像人類学者、信州大学)
*山口未花子(文化人類学者、岐阜大学)
【ディスカッサント】
*石倉敏明(芸術人類学者、秋田公立美術大学)
*波戸岡景太(アメリカ文学者、明治大学)
【総合司会】
*管啓次郎(比較文学者、明治大学)