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2017年11月30日
明治大学 理工学部事務室
理工学研究科応用化学専攻生体関連材料研究室(相澤守教授)では、次世代の医療技術である「再生医療」の研究に取り組んでいます。
再生医療には、細胞・成長因子・細胞の足場となるスキャフォルドの3つが必要です。本研究では、当研究室で開発した再生医療用の足場材料である「高強度化アパタイトファイバースキャフォルドビーズ」を用いて肝機能のひとつであるアルブミンの生産性について調査する基礎研究を行ないました。
アルブミンは血漿タンパク質のひとつであり、アルブミン製剤として怪我や手術の際に用いられています。日本では国内自給を目標とした法律が制定されていますが、未だにアルブミン製剤の自給率は約60%となっているため、安価で効率的なアルブミン製剤の生産方法の開発が必要となっています。この研究成果が認められ、第135回無機マテリアル学会講演奨励賞の受賞につながりました(42件の発表中8件の発表が受賞対象となりました)。
無機マテリアル学会は、無機質材料およびそれに関連する事象についての科学および技術の発展、利用を図るための情報交換や成果報告を行ない、それに関してディスカッションをする会です。その参加者はセッコウ、石灰、セメントなどを中心とする無機質材料に関係する多数の研究者や技術者など多岐にわたります。なお、この研究は明治大学「生命機能マテリアル研究クラスター」の一環として実施されました。
受賞名:第135回無機マテリアル学会講演奨励賞
学会名:無機マテリアル学会第135回学術講演会
開催地:熊本市国際交流会館
開催日: 2017年11月16-17日
発表者:〇森田恵里香、本田みちよ、中村まり子、松浦知和、相澤 守
演 題:アパタイト多孔質顆粒を培養基材とした株化肝細胞の培養とその肝機能評価
関連ホームページ:
無機マテリアル学会 http://www.simj.jp/
応用化学科 生体関連材料研究室(相澤研究室) http://www.isc.meiji.ac.jp/~a_lab/