2024年10月31日(金)~11月2日(土)に静岡にて開催された植物化学調節学会第59回大会において、農学研究科農芸化学専攻植物制御化学研究室に所属する鈴木泰輝さん(博士後期課程2年)らの発表が優秀発表賞を受賞しました。発表演題、発表者、ならびに研究内容は以下の通りです。
鈴木泰輝、松浦英幸、北岡直樹、都築玄武、Marco Büger来馬道生、西山康太郎、瀬戸義哉
「ジャスモン酸による根寄生植物の種子発芽誘導」
研究内容
ストリゴラクトンは植物の枝分かれを制御するホルモン分子として機能すると同時に、根圏に分泌されて菌根菌との共生を誘導するシグナル分子としても機能します。一方、アフリカなどの地域で甚大な農業被害をもたらしている根寄生植物は、ストリゴラクトンを認識して発芽する、という特徴的な発芽システムを有しています。今回、研究グループは、他の植物ホルモンであるジャスモン酸類が根寄生植物の発芽を誘導することを発見するとともに、ジャスモン酸類が発芽を誘導するメカニズムを明らかにしました。根寄生植物防除法にジャスモン酸を有効利用できる可能性もあり、今後の研究の進展に期待がもたれます。