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農学部

【農芸化学専攻・農芸化学科】土壌圏科学研究室の博士前期課程1年の松村和香さん、学部4年の髙寺椋さん、博士前期課程2年の野中優希さんが日本土壌肥料学会2025年度新潟大会において、若手口頭発表優秀賞、若手ポスター発表優秀賞を受賞しました

2025年11月25日
明治大学 農学部事務室

受賞した高寺椋さん(左)、野中優希さん(中)、松村和香さん(右)受賞した高寺椋さん(左)、野中優希さん(中)、松村和香さん(右)

若手口頭発表優秀賞表彰状若手口頭発表優秀賞表彰状

若手ポスター発表優秀賞表彰状若手ポスター発表優秀賞表彰状

2025年9月に開催された日本土壌肥料学会2025年度新潟大会において農学研究科農芸化学専攻博士前期課程1年の松村和香さん、農学部農芸化学科4年の髙寺椋さん(いずれも土壌圏科学研究室)が若手口頭発表優秀賞を、農学研究科農芸化学専攻博士前期課程2年の野中優希さん(土壌圏科学研究室)が若手ポスター発表優秀賞をトリプル受賞しました。

【若手口頭発表優秀賞】
◆題目:下水汚泥溶融スラグからの元素溶出挙動と作物へのリン利用性(松村和香)
溶融処理で得られる溶融スラグは、Pを多く含むため農業利用が期待されています。しかし、溶融スラグからPがどのように溶出し、作物に利用されるかわかっていません。本研究では、溶融スラグ中の元素溶出メカニズムとP利用性を関連付けながら明らかにすることを試みました。その結果、スラグ溶解に伴うP溶出が、作物のP利用性を高めることがわかりました。

◆題目: 熱処理方法の異なる下水汚泥処理物からの作物生育とP供給(高寺椋)
下水汚泥処理では減量・減容化、資源化や無害化を目的として、溶融や燃焼などの熱処理が行われます。本研究では、溶融と燃焼の2種類の熱処理によって得られた溶融物と燃焼灰を肥料として用い、熱処理方法の違いによる作物生育およびP供給を評価しました。その結果、下水汚泥の種類によって、熱処理による処理物中のリン形態や植物生育およびリン吸収量が異なる可能性がわかりました。

【若手ポスター発表優秀賞】
◆題目: 木質系バイオ炭と有機資材由来リンの併用下における植物根系発達と地上部生育の関係(野中優希)
土壌改良剤として期待される木質系バイオ炭は、リン肥料との併用施肥が必要になります。バイオ炭のリン量が少ないためです。本研究では、リン肥料として有機資材の豚糞堆肥、液肥に着目し、木質系バイオ炭と有機資材由来リンの併用による土壌中の可給態リン量、根系発達、地上部生育を資材単用と比較評価しました。その結果、資材との併用によって根系が発達、リン吸収量が高まることで、地上部生育量も高まることがわかりました。

日本土壌肥料学会2025年度新潟大会HP:https://www.jssspn.org/2025
土壌圏科学研究室HP:http://www.isc.meiji.ac.jp/~soil/