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農学部の教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)

教育課程の理念

 農学は、生物の生命機能の解析、その機能を有効に活用した食料や食品の生産、人間の生活環境や自然環境の創造・維持など、人間の生存、生活に貢献することを目標とした生物、生命に関する総合科学です。明治大学農学部は、「食料」「環境」「生命」という21世紀を象徴する3つのキーワードを軸に、人類の生存、生活や福祉、健康に関わる課題の解決に向けて、新時代に対応した特色ある教育・研究を行います。

 

教育課程の構成

 カリキュラムは大きく幅広い領域の総合科目と農学に関する専門科目に区分しています。総合科目には5分野からなる教養科目群、共通専門科目群、外国語科目群、保健・体育科目群及び総合科目ゼミナール(サブ・ゼミナール)が含まれ、専門科目には基礎科目群、専攻科目群、卒論関係科目群が含まれます。

 そのため、各学科ともに1年次には専門分野を理解するための基礎科目、実験・実習を設置し、その後、段階的に専門性を高めるように科目を配置しています。また、1~2年次に農学全般を幅広く学ぶことができるように各学科の基礎科目と総合科目を並列したカリキュラムを設定し、農学の多様な教育理念を盛り込んでいます。3~4年次では、より進んだ専門科目を学ぶとともに、卒論関係科目を履修(研究室に所属)して2年間かけて卒業論文をまとめます。

教育課程の特長

 総合科目、専門科目とも必修科目を厳選することにより、学生の自主的な選択の自由度を増し、履修計画にゆとりを持たせ、興味ある分野の幅広い学習が可能となるように設定しています。また、各科目群の中で分類科目ごとに最低修得単位数を設け、学生の体系的な学習を促し、実験・実習と講義を組み合わせて偏った知識のみに陥らないよう配慮しています。


農学科では、作物・家畜の生産と利用、病害虫の制御、野生動植物の保全、地域空間の緑化や環境整備、生産環境の整備などを有機的に組み合わせて「食糧生産・環境コース」と「総合農学コース」を設けています。

農芸化学科では、食品・環境などの人間生活に密着したバイオサイエンス分野の基礎となる科目を1~2年次に必修科目として設置し、3年次以降は各自の選択にしたがってより専門性の高い科目を履修します。また、農芸化学に必要な実験の基礎技術を習得します。

生命科学科では、1年次において、動植物や微生物の生命の基本分子であるDNA、タンパク質及び糖質などの分子特性から組織・個体に繋がる構造、機能を理解する基礎科目、また生命科学研究に必要な化学、生物実験の基礎技術を修得し、2年次以降は専門科目を順次系統的に履修します。

食料環境政策学科は、経済学、社会学、政策学、経営学、会計学、開発学などの社会科学をベースとして、食料と環境に係わる諸問題を総合的に考察する学科で、「食と農」及び「環境と資源」をカリキュラムの2本柱に据え、食料と環境をめぐる諸問題を社会科学の側面から考究しています。


 総合科目は農学部の教育上、重要な柱の一つに位置づけられ、幅広い科目を学ぶことにより、専門的な知識・技術の修得とともに、広い視野を持ち、柔軟な思考ができる人材の育成を目指します。