私が文学部の数ある専攻の中から日本文学専攻を選んだのは、元々本が好きで、「自分が生まれてから今まで暮らしている日本の文学のことをもっと知りたい」と思ったからでした。ある時、『源氏物語』や『枕草子』、夏目漱石や太宰治など、中学や高校の国語の授業で部分的に習ったけれど、その全てを知っているわけではないということに気付き、日本に生きる人間として、せめて何か1つだけでも日本の文学に関することをしっかりと勉強したいと考え、日本文学専攻を選びました。
文学を学ぶということは、一見地味に思えるかもしれません。ですが、概要や生い立ちを知っている古典作品や近世の文豪でも、初めて知ること、考えることが多く、大学での勉強は毎日が刺激的でした。同じ作品や著者であっても、何人もの研究者が様々な視点で考察していて、それを知ることで多角的に作品を見ることができるようになるのも文学研究の大きな魅力の1つであり、「文学とはこんなにも鮮やかな世界だったのか」と目から鱗が落ちる思いでした。
そんな世界に魅せられて、私は卒業後の進路に図書館を選びました。文学を身近に感じることができる職業であり、過去の研究を蓄積し未来の研究へ役立てるお手伝いができることがとても素敵だと思ったからです。
皆さんも、たくさんの文学とそれに関する様々な知見に触れ、自分の未来に活かしてください。