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国際日本学部

国際日本学部山脇ゼミが豊島区の職員研修で「やさしい日本語」の講師を務めました

2020年12月22日
明治大学 国際日本学部

山脇ゼミは、2020年12月14日(月)に豊島区役所の職員を対象とした「やさしい日本語」の研修会の講師を担当しました。研修は一回あたり一時間で、同じ内容のものを二回実施し、合計約120名の職員にご参加いただきました。

「多文化共生のまちづくり」を研究テーマとする山脇ゼミでは、「やさしい日本語」の普及活動をしています。やさしい日本語とは、誰にとってもわかりやすいように敬語や熟語を避けて、簡単に表記したり、話したりする日本語のことです。

今回の研修内容は、2020年8月に出入国在留管理庁と文化庁が公表した「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」と、ゼミ生が作成したオリジナルの練習問題プリントを使用し、ガイドラインのステップに沿いながら、難しい日本語を簡単に言い換えていくワークショップを行いました。

職員同士で考えた解答を共有し合う時間には、とても活発な意見交換が見られ、「これまで自覚がなかったが、自分が難しい日本語を使っているということに初めて気がついた」、「やさしい日本語について学んでも、実際に使おうと思うと難しい」といった声もあがりました。

これまでにも山脇ゼミは、中野区の商店街や株式会社丸井グループの社員に向けて「やさしい日本語」のワークショップを開催してきましたが、自治体の研修を担当するのは初めてであり、これまで中野区を中心に多様な活動に挑戦してきた山脇ゼミにとって、新たな境地を開くものといえるイベントになりました。

コロナ禍での様々な住民に対する窓口対応も課題となっている区役所職員にとって、「やさしい日本語」と「多言語化」は両輪で進めなければいけない関心の高い事柄となりつつあります。今回の研修が、より多くの行政関係者に「やさしい日本語」が広まるきっかけとなれば嬉しいです。(山脇ゼミ4年 河合知世)

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ゼミ生の感想
今回の研修では、区役所職員の方々にやさしい日本語の講師として携わらせていただき、とても貴重な経験をすることができました。真剣に受講されている職員の皆さんのお姿から、職場でやさしい日本語が必要とされている現状を改めて実感しました。やさしい日本語はいざ使おうとするととても難しい言語です。今回のような研修を通して、やさしい日本語、また日本人から外国人に歩み寄ろうという姿勢がより多くの人々に広まることを願っています!(4年 山崎拓巳)

3年の頃から山脇ゼミでやさしい日本語の活動を行ってきましたが、今回、豊島区でワークショップを行って、改めて現場で働く人たちにとって、やさしい日本語が必要であるということを再認識することができました。さらに区役所の方々の解答や考えを聞いてみて、やさしい日本語の難しさや、自分たちももっと勉強すべきであるということを感じ、もっと多くの人にやさしい日本語を認知してもらえるよう、普及できればと思いました。(4年 小林雄大)

今回、初めてやさしい日本語研修を担当させていただき、この1年間学んできたことの意義を再確認することができました。実際の業務でやさしい日本語が必要になっている職員の方々は、ポイント毎にメモをとられていたり、積極的にワークにも取り組まれていて、行政現場でのやさしい日本語の必要性を感じました。言い換えのワークでは、職員の方達と一緒に考えることで、こっちの言い換えのほうがいいなと感じたり、こういう点の言い換えが難しいのかと、気づくことが多くありました。読み手・聞き手のことを常に意識するやさしい日本語は、外国人だけでなく様々な人と接するときに大切になるマインドだと思います。やさしい日本語を行政だけでなく、企業や学校などにも広めていき、思いやりに溢れた社会にしていきたいです。(3年 塚田百音)

3年生としては、初めてやさしい日本語のワークショップをやらせていただいて、改めてその必要性を認識することができました。ワークの中で、自分たちの考えた解答例よりわかりやすいと思ったものもあって、研修をさせていただく側としても、まだまだ改善すべきところがあると思いました。初めての行政に対してのワークショップでしたが、今後もより多くの場所でやさしい日本語が普及すればいいなと思います。(3年 吉鶴太聖)

行政の方に向けたイベントに参加し、貴重な経験をすることができました。また、職員の方が熱心に取り組まれてる様子を見て、私自身やさしい日本語をもっと勉強しなければいけないと感じました。今回のイベントを通して、やさしい日本語の必要性を改めて感じたため、学生や企業、行政など幅広い方々に向けて、やさしい日本語を広める活動をできたらと思います。(3年 渡邊なつみ)