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株式会社アオイエ 代表取締役 巴山雄太さん(2019年卒業)

株式会社アオイエ 代表取締役 巴山雄太さん(2019年卒業)

プロフィール



 2019年明治大学政治経済学部政治学科を卒業後、合同会社ENOSHIMAFCを創業。その後、2021年に株式会社アオイエの代表取締役に就任。
大学時代は街の繋がりを創出に向けた地域イベントの実施に力を入れていた。木寺元先生のゼミナールに所属。

現在の仕事について

江の島FC

明治大学卒業後、“ブラックな企業“として知られるトゥモローゲート株式会社を含む2社に入社、事業開発やブランディングプロデューサー職として従事。その後、挑戦する全ての人が外的要因(仲間、空間、知見、お金)で夢を諦めない世界を目指して、2020年にJリーグ加盟を目指す地域サッカークラブ江の島FCを創設。2021年8月、クラブのスポンサー企業でもある株式会社アオイエの代表取締役に就任。

現在の仕事を選んだきっかけは?

江の島FCを創設したきっかけは、社会人になり、”平均24歳で夢を諦めている”と言われる若者の機会格差に課題感を抱いたことにあります。モノや情報がここまで満ち溢れている令和時代においても、自己実現欲求を満たす行動機会には格差が生じていると感じ、それを地域サッカークラブという優れたエコシステムで解決したいと考えました。

現在の仕事について、学生時代に抱いていたイメージとギャップを感じるところは?

好きなことを仕事にできることがいかに幸せか、ということです。
日本は人工植林型の教育と言われ、文系・理系を早期に決めなければいけないため、社会に出たあとキャリアを転換することや、フレキシブルな働き方を選択することにはまだハードルがあると思います。一度就職をしたあと、自分の実現したいことを考えた上でサッカークラブ経営という道を選択しましたが、キャリア選択について自分ゴト化して、学生時代からもっと挑戦しておくべきだったなと思っています。

仕事をしていて一番うれしかったことは?



江の島FCで言うとすれば、選手やスタッフの熱量を感じる瞬間です。プロスポーツチームさえお金で買えてしまう時代において、例えばサッカークラブをJリーグに加盟させるというストーリー自体はお金で買うことができません。新しいキャプテンマークに強い思い入れを持ってくれる選手の姿や、街の方々の温かい言葉に触れた時、スポーツ業界で挑戦している価値があると実感し、感極まります。

また一番つらかったことや苦労したことは?

創業期の組織づくりです。
創設したばかりの会社でもありながら固定費がかかるため、売上を伸ばしながら、課題ばかりの新しいチームの地盤を固めていく試行錯誤の連続のマネジメント経験は、今でも新しく何かを立ち上げる際に生かせる経験です。

在学時の学びが現在の仕事に生かされていることは?

地域活性化に向けて、座学だけではなく実際に街に繰り出して実践をした経験です。
例えば、隅田川地域で半年にわたって地域の方々にヒアリングを繰り返しながら街の課題を定義し、それを地域イベントという方法で解決するきっかけを作った経験は、全てが今の仕事に生きています。近年ですと、沖縄で有名なオリオンビールが、『地域に本当に愛されていないものは観光客からも受け入れられない』というスタンスで、沖縄県民が本当に大切としているものにフォーカスしたCSR活動(首里城再建への寄付や、美ら海の清掃、治安維持のためにチューハイの販売停止)を強めたことで、売上を伸ばした事例等があります。本質的な地域の課題解決に向けてできることがあるのかと、考えるきっかけは全て木寺ゼミ含めて、大学での経験にあります。

政治経済学部在学生に向けてメッセージをお願いします。

あなたには、顔と名前と肩書きだけではなく、“何故やっているのか“に向き合ってくれる友達がどれだけいるでしょうか?
技術によるイノベーションが出尽くしてきた感がある中で、志を持つ人ほど、お互いを応援しあえるようなコミュニティを持つことが重要だと思っています。卒業生の私に手伝えることがあれば、いつでも連絡していただければ嬉しいです。