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政治経済学部

【政治経済学部・海野素央ゼミナール】ウクライナ人との異文化間コミュニケーション 国連開発計画(UNDP)ウクライナ事務所(キーウ)職員にヒアリング調査を実施しました

2023年07月10日
明治大学 政治経済学部事務室

ウクライナプロジェクト第4弾ウクライナプロジェクト第4弾

ウクライナプロジェクト第4弾ウクライナプロジェクト第4弾

海野素央ゼミナールでは、6月14日、「ウクライナプロジェクト」第4弾を実施しました。

第4弾では、政治経済学部を卒業し、現在国連開発計画(UNDP)ウクライナ事務所(キーウ)で働く横井水穂氏に、オンラインでヒアリング調査を実施しました。質問項目は主として、ボロディミル・ゼレンスキー大統領のリーダーシップ及びウクライナ人との効果的な仕事の仕方に関するものでした。

以下で、ヒアリング調査の一部を紹介します。

Q1 ゼレンスキー大統領のリーダーシップをどのように分析しますか。

A1 ゼレンスキー大統領は活動的で、彼にはカリスマ性があります。また、諸外国から援助を得るのがとても上手です。今はウクライナは有事に置かれているので、ゼレンスキー大統領を中心に一致団結しています。しかし、戦争が終わると、ロシアという共通の敵を失うので、ウクライナ国内で争いが始まると思います。そこで、UNDPではその対策を模索しています。

Q2 ウクライナ人とのコミュニケーションの仕方について、特に注意を払っていることはありますか。

A2 まず、ウクライナ人を含めた多国籍チームで仕事をするとき、私は文化的背景の異なる相手の意見を傾聴することから始めています。次に、相手と考え方が異なっていれば、自分の意見を述べます。その上で、互いの妥協点を模索して合意形成を図ります。意見のすり合わせに時間とエネルギーを注ぎます。多国籍チームは、メンバーはチーム内に多様な意見があることは素晴らしいことであると考えます。一方、日本人のみの単一文化チームは、メンバーは自分の意見を主張することを恐れているように思います。私は、少数のアイデアでチームを運営するやり方が、多様なアイデアを重視するやり方よりも本当に優れているのか検討する必要があると思います。

Q3 文化的背景が相違する人と仕事をする上での留意点を教えてください。

A3 文化的価値観の相違があることは理解していますが、それよりも個人の価値観を意識しています。「〇〇人だから」ではなく、「〇〇さんだから」と考えるようにしています。例えば、日本人は周りの人の意見に合わせる傾向がありますが、全ての日本人がそのような行動をとる訳ではありません。従って、文化的相違だけではなく、個人差にも注意してコミュニケーションをとるべきだと思います。


以上、ヒアリング調査の一部を紹介しました。

今回のヒアリング調査では、横井氏から多国籍チームの中で効果的なコミュニケーションをとり、生産性を高めていく方法を学習できました(萩原拓海)。