理工学研究科 電気工学専攻 博士前期課程2年の山崎健生さん(村上研究室)が、電気学会2024年電子・情報・システム部門技術委員会奨励賞を受賞しました。この賞は、山崎さんが2024年6月に電気学会システム/制御合同研究会において発表した研究成果「線形能動的外乱除去制御器を利用したPredictive Functional Control」(共著者：理工学部電気電子生命学科名誉教授石田義久・同学科専任准教授村上隆啓)に対して贈られました。
この研究は、工場で使用されるモータなどの駆動装置を使用環境によらず正確に制御することを目的とし、SMC株式会社と共同で実施されました。山崎さんはこの研究会で、調整パラメータが少ない制御方法として知られるPredictive Functional Control (PFC)における問題点の改善に関する成果を発表しました。PFCは、制御対象の特性を予め知る必要がありますが、使用環境が変化することで制御対象の特性は変化します。この問題点に対して山崎さんの研究では、線形能動的外乱除去制御器(LADRC)と呼ばれる、特性の分からない制御対象を含む系を多重積分器に近似できる制御器を併用することで解決できることを明らかにし、計算機によるシミュレーションおよび実機を使用した実験によってその有効性を示しました。
