農学部農学科の新屋良治専任准教授が2021年度(第20回)日本農学進歩賞を受賞しました。同賞は農学の進歩に顕著な貢献をした研究者を顕彰するものです。
業績名:線虫の環境適応と植物感染機構に関する研究
新屋准教授は、農業生産及び森林保全の観点から重要な問題である、植物寄生性線虫病を主な研究対象とし、その環境適応機構や植物感染機構について研究をしてきました。その中で、マツ材線虫病の病原体マツノザイセンチュウにおける、微細構造観察・生理・分子情報を集積し、特に宿主内環境に適応する仕組みを明らかにしてきました。また、近年では極限環境に棲息する線虫にまで研究対象を拡大し、特殊環境下における生物環境適応機構やその進化プロセスについて明らかにしてきました。一連の研究成果は、植物寄生性線虫病の新規防除法の確立や新たな生物資源の発見につながるとして高く評価されました。
表彰式は2021年11月26日(金)、東京大学農学部弥生講堂において開催されました。
【日本農学進歩賞HP】:http://www.nougaku.jp/award/award1.2021.html