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研究科長あいさつ

行くに徑に由らず

経営学研究科長   岡田浩一    



経営学研究科は、私学で初めて創設された経営学部(1953年創設)を基礎として、高度な研究・教育活動をおこっています。博士前期課程と博士後期課程をもち、明治大学における経営学研究の歴史と伝統を守るとともに、進取の精神をもって研究活動を続けてきています。
博士前期課程には、研究者養成型のリサーチコース、社会人再教育型のマネジメントコースが設置されています。両コースともに、専門に応じた9つの系で構成されており、大学院生たちが、自身の研究テーマにあわせて、より高度な研究を進められるように工夫をしています。
私たちは、研究対象の特性から実務的内容も視野に入れてはいますが、経営学研究科での研究を理論的・学術的研究を深めていく場と位置づけています。そして、皆さんが知的好奇心と探求心をもって研究を進めていってくれることを願っています。

また、経営学研究科は、国際化対応にも積極的な取り組みを展開しています。その一環として、マレーシア工科大学(マレーシア)との間で、ダブル・ディグリー・プログラムの協定を結んでいます。
このプログラムは、明治大学に在籍しながら、協定先大学院での修士号も取得できるものです。くわえて、イギリス、フランス、ドイツ、ニュージーランド、中国、韓国に経営学研究科独自の協定校を有しており、それぞれに留学プログラムがあります。
留学経験は、研究者を目指す、企業への就職を目指すなど、どのような進路を選択しようと、皆さんの将来にとって有意義なものであり、国際的視野を拡げる良い機会となるはずです。これらのプログラムを積極的に活用してもらいたいと思います。

博士前期課程の皆さんは修士論文(マネジメントコースでは課題研究レポートも可)、博士後期課程の皆さんは博士論文の作成に向けた研究活動に取り組むことになります。
修士論文、博士論文の作成は、容易なことではありません。しっかりとした問題意識をもち、計画的に研究を進めていくことが求められます。
論語に「行不由徑(行くにこみちによらず)」という一節があります。漢学者の諸橋轍次が座右の銘としていた言葉であり、「楽をしようとして、小路や裏道に入っていっては行き詰ってしまう。一歩一歩、大道を歩いていくことが大切なのである。」と説いています。
この言葉は、私たちが研究活動をおこなっていくにあたって、あるべき姿勢を示してくれているものだと思います。
皆さんも、是非、この姿勢をもって研究活動に取り組み、素晴らしい研究成果をあげてもらいたいと思います。 
明治大学大学院