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授業科目ピックアップ

「学際研究」を実践

教授 今村 哲也

情報・社会系  
知的財産法
 本研究室の研究テーマは「知的財産法」です。「知的財産」の法分野は、普通考えられるよりも、相当に広い範囲をカバーしています。発明という技術思想を保護する特許法、小説や音楽などの創作的表現を保護する著作権法はもちろん、有名人に備わる顧客吸引力を保護するパブリシティ権なども知的財産に含まれます。本研究室での研究は、実定法の解釈論が基礎とはなりますが、「価値ある情報」のうち何を「知的財産」として保護するべきなのか、ということ自体も問題とするので、立法論も展開します。何のために知的財産の保護が正当化されるのか、その保護は人類を裨益しているのか、といった根本問題も視野にいれて深みのある研究を行いましょう。

教授 江下 雅之

メディア・文化系
メディア社会史
 電話を発明したのは誰か? メディア史を学んだ者であれば即答できないでしょう。実際、グラハム・ベルは電話に必要な技術の特許を最初に申請したものの、今日我々がイメージする「電話」というメディアを想定したとはいえません。メディアの実現には技術が必要ですが、その具体的な用途を決定するのは社会です。メディア史とは、技術と社会の相互作用的な関係を理解することにほかなりません。この授業では、これまでのメディアの成り立ちを社会史的な視点に基づいて講義します。ほぼすべてのメディアの成り立ちを俯瞰し、メディアの〈いま・ここ〉を理解しましょう。もちろんそれは、メディアの〈これから・どこ〉を考えるためです。

教授 鈴木 健

人間・コミュニケーション系  
説得コミュニケーション論
 本研究室では、社会論争から映画批評までを扱うメディア批評の方法論を学びます。レトリック分析では、どのように公的言説が社会的コンセンサスを形成し、人々の協調行動を促すように歴史の転換点で選択に影響を与えたかを研究します。また大衆文化を「政治的闘争の場」と考えるカルチュラル・スタディーズでは、利害関係を持った発信源からの「暗号化」された意味をそれぞれの立場の聴衆が「解読」するというリテラシーの問題を考えます。例えば、ジェンダーやステレオタイプは「社会的現実」に過ぎないにもかかわらず、そうした現実に人々が参加することで影響されます。フェイクニュース時代のメディア・テクストを批判的に研究してみましょう。
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明治大学大学院