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基礎ゼミナール(1年生)紹介[堀口 悦子]

明治大学情報コミュニケーション学部 基礎ゼミナール(1年生)紹介
堀口 悦子 准教授
(主要担当科目)ジェンダーと法

≪学生へのメッセージ≫

 ジェンダーに関心のある方も、ない方も、エンターテインメントを通じて、ジェンダーの視点から、社会問題を考えてみましょう。ネットだけではなく、新聞・雑誌・小説・テレビドラマ・映画など、身近なメディアを注意深く見直してみると、新しい何かを発見できるかもしれません。
研究テーマ
「ジェンダー」視点でコミュニケーションから法制度までを分析
■授業内容
 ジェンダーの問題は,何か特別なことではなく,実は身近なところに,たくさんある問題である。けれども,つい見逃してしまうような,危うさを持った問題でもあることは確かである。
 本ゼミでは,アメリカのテレビドラマシリーズである,『アグリー・ベティ』の視聴を通して,多様なジェンダーの問題をはじめいろいろな問題に気付こう。
 家族,親子,兄弟姉妹,友人,恋愛,学歴,摂食障害,アルコール依存,薬物依存,ゲイやトランス・ジェンダーを含むセクリュアリティ,ファッション業界,ドメスティック・バイオレンス(DV),ニューヨークの大都市の問題など,一つのドラマに様々な要素が織り込まれている。ドラマ自体は,少々古い作品ではあるが,描かれているエッセンスは年月が経ても色あせない。
 一つのテレビドラマを継続的に視聴しながら,上記のような多様な問題や視点の発見を目指す。ただ,漫然とテレビドラマを見るだけではなく,積極的にドラマから学ぼうとする姿勢で視聴してほしい。
 ドラマの中に描かれた,自分が関心を持ったテーマについて,レポートを書くことが到達目標である。レポートは年内に完成させ,冬休み中に 1 年生のゼミ員全員のレポートを読み,短い講評を各人のレポートについて書く。自分たちの書いたレポートを,担当教員に読んでもらうだけではなく,ゼミ員全員がお互いのレポートを読むことによって,多様なテーマがあることだけではなく,一口にレポートといっても,様々な書き方があることを学ぶ。
 年明けの2回のゼミでは,そのお互いの講評をもとに,意見を出し合い,フィードバックする。夏休みには,合宿を2泊3日で,東京近郊で行う。秋には,イベントもある。
 春学期の初期に,打越さく良著『恋愛基本のキ』岩波ジュニア新書を読んで,DV やデートDV の基本的なことを学ぶ。各自で読んでもらい,春学期の最後のゼミに読後感を書いたものを提出する。
■その他(アドバイス等)
  ジェンダーの問題は,実はそれだけで独立して存在する訳ではない。あらゆる領域に存在する問題なのである。しかし,このことを実感するためには,様々なことを,常に疑問を持ちながら,見ていかなければならない。しかし,疑問を持つためには,それだけ知識も必要である。そして,日本だけのことを見ていては,決して見えない問題である。
 南米のテレビドラマを参考に制作された,アメリカのテレビドラマを見ながら,考える力をつけて行く。