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政治経済学部

【政治経済学部】海野ゼミナールにて「ウクライナプロジェクト」第2弾が行われました

2022年10月08日
明治大学 政治経済学部事務室

めいじろうと一緒にウクライナ留学生とオランダ留学生を祝うゼミ生めいじろうと一緒にウクライナ留学生とオランダ留学生を祝うゼミ生

ウクライナ留学生とゼミ生1ウクライナ留学生とゼミ生1

ウクライナ留学生とゼミ生2ウクライナ留学生とゼミ生2

セルギー・コルスンスキー駐日ウクライナ特命全権大使とゼミ生セルギー・コルスンスキー駐日ウクライナ特命全権大使とゼミ生

政治経済学部海野ゼミナールでは「ウクライナプロジェクト」を実施しています。4年ゼミ生の渡邊芽愛さんの感想を掲載します。

政治経済学部海野ゼミナールは「ウクライナ・プロジェクト」の一環として2020年9月5日、ウクライナとドイツ及びイタリア在住のウクライナ人女性5名を対象に、オンライン形式でヒアリング調査を実施しました。また、セルギー・コルスンスキー駐日ウクライナ特命全権大使に同年10月1日、ヒアリングを行いました。調査目的は、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領のリーダーシップ並びにコミュニケーションスタイルを明確にすることでした。
 ゼレンスキー大統領の言動は、ウクライナ国民の心を確実に掴んでいます。A氏(ハルキウ出身・27歳)は、ロシア軍によるウクライナ侵攻の2日目に、ゼレンスキー大統領が大統領府を背景にして政権幹部と一緒に登場し、「私たちは全員、ここにいる」というメッセージを発信した点を強調しました。同大統領が国外脱出をせずに、武器をとってロシアと戦う決意を示したことで、ウクライナ国民が団結し、安心したと言うのです。B氏(ドロホビッチ出身・29歳)は「ゼレンスキーは国民と領土を見捨てなかった」と語ると、続けて「私たちの願いは一つ。独立したウクライナだ」と語気を強めました。
A氏と同様、C氏(キーウ出身・28歳)は危機的状況において、国民と共に歩み続けるゼレンスキー氏は、ウクライナ人を結束させたと指摘しました。さらに、ゼレンスキー政権は「戦時中も退職者に年金を支払い、母親を支援している」と述べて、同政権支持を表明しました。
 上記以外にも、ゼレンスキー大統領のリーダーシップを称賛する声がありました。D氏(ハルキウ出身・31歳)は「ゼレンスキーは私益や金銭ではなく、ウクライナ国民のために行動するリーダーだ。ウクライナが待ち望んでいた真の大統領である」と断言しました。E氏(ハルキウ出身・27歳)は「私は現在のウクライナのリーダーがゼレンスキーで本当に嬉しい」と、笑みを浮かべて語っていました。
 コルスンスキー駐日ウクライナ特命全権大使は、ゼレンスキー大統領が国民から信頼を勝ち取った主たる理由に関して、キーウに留まったことにあるとの認識を示しました。その上で、演説力を同大統領の「強み」に挙げました。
 今回のヒアリング調査を通じて見えてきたゼレンスキー大統領は、「独立したウクライナ」をビジョンに掲げて、「民主主義の擁護」という信念に基づいて行動するリーダーです。ビジョンと信念の両輪で、ウクライナ国民をリードしていると言えます。加えて、ゼレンスキー氏の国民に語り掛けるコミュニケーションスタイルと行動力が相まって、大統領と国民の心理的距離を縮め、共感を得ています。この点は決して看過できません。
 秋学期からウクライナのボリス・グリンチェンコ・キーウ大学から留学生がゼミに加わりました。今後、ウクライナ留学生を対象にヒアリング調査を実施し、ゼレンスキー大統領のリーダーシップ及びコミュニケーションスタイルの効果性について理解を深めていきます。