明治大学大学院文学研究科史学専攻日本史学専修 博士後期課程を修了しました石原豪氏の著書が刊行されました。
■書誌情報
大正・昭和期 日本陸軍のメディア戦略—国民の支持獲得と武器としての宣伝—(有志舎・2024年)
1930年代に政治的な影響力を拡大させた日本陸軍。「政治に関与しない」とされていた陸軍はいかにしてそれを可能にしたのか。限定的ながら民主化が進んだ大正・昭和初期、マス・メディアからも批判されていた陸軍は国民の支持獲得のために宣伝を実施していく。その中心には「陸軍パンフレット問題」で知られる陸軍省新聞班がいた。彼らは存在を軽視されながらも、メディアとの協力関係を築き、時代にあわせて情報を発信し続け、やがて政治にも関わっていく。弾圧と抵抗といった枠に収まりきらない軍隊と国民、それらを媒介するメディアの関係に注目し、陸軍による宣伝をメディア戦略として描き出す。
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