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ぬいぐるみ作りに潜む数理とは
明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科 五十嵐 悠紀
オリジナルのぬいぐるみ作りやビーズ作りと聞くと、数理とは全く関係がないように聞こえるかもしれません。私は、コンピュータグラフィックスやユーザインタフェースの技術を用いることで、誰でも簡単に手芸作品などをデザインできるソフトを研究開発しており、そこには数理のチカラが欠かせません。ぬいぐるみ設計支援ソフトでは、マウスでコンピュータ上に簡単な線を描くことで、型紙が自動計算され、画面に提示されます。ビーズデザインソフトでは、作りたい形状を画面上にジェスチャーインタフェースで入力するだけで、立体形状や設計図、作業工程が3次元CGを用いて提示されます。
どちらのシステムも内部的には3次元物体を操作するためにベクトルを使い、シミュレーションをするために物理計算をしています。さらにビーズのソフトでは1本のワイヤーで作るために、一筆書き理論であるオイラーの定理を使っています。ぬいぐるみでは「2次元に展開可能な3次元形状」、ビーズでは「辺の長さが一定の多角形」という制約があるのですが、数学や物理の法則を計算機で自動計算させることで、ユーザは制約を意識することなく直観的にデザイン可能となります。
他にも、私は病院とコラボレーションして電子カルテの研究も行っています。分野を問わずあらゆる可能性を秘めたおもしろさ。それが先端メディアサイエンス学科が持つ特長のひとつだと思います。
どちらのシステムも内部的には3次元物体を操作するためにベクトルを使い、シミュレーションをするために物理計算をしています。さらにビーズのソフトでは1本のワイヤーで作るために、一筆書き理論であるオイラーの定理を使っています。ぬいぐるみでは「2次元に展開可能な3次元形状」、ビーズでは「辺の長さが一定の多角形」という制約があるのですが、数学や物理の法則を計算機で自動計算させることで、ユーザは制約を意識することなく直観的にデザイン可能となります。
他にも、私は病院とコラボレーションして電子カルテの研究も行っています。分野を問わずあらゆる可能性を秘めたおもしろさ。それが先端メディアサイエンス学科が持つ特長のひとつだと思います。
五十嵐 悠紀 / 3次元物体の設計や製作を支援するためのインタラクティブコンピュータグラフィックス
素人でも使えるインタラクティブなコンピュータグラフィックス(CG)や、そのためのユーザインタフェース(UI)などに興味をもって研究に取り組んでいます。映画やテレビなどからの受け取るCGだけでなく、自ら創造し作り出す楽しさを味わえるCG、UIを目指して研究しています。