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数理のチカラ − 菊池 浩明

膨大なデータに隠れた新たな真実を見出せ

明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科 菊池 浩明



大規模かつ多様なデータを相互に結ぶことで、大きな流れや新しい予測が可能になる。これはビッグデータを扱う大きなメリットですが、一方でビッグデータは個人情報漏えいの危険性もはらんでいます。改正個人情報保護法以降は企業間のデータ売買が可能になりますが、個人情報漏えいをいかに防ぐかという課題は依然として残っています。

そこで私の呼びかけで今年開催されるのが「匿名加工・再識別コンテスト」です。私の研究室も参加するこのコンテストでは、データから個人が特定されないようにA大学が加工したデータを、B大学が再識別するといった攻防が繰り広げられます。現実の個人データの再識別は違法ですが、このコンテストで使われるのは擬似データなので存分に技術を発揮できる点で新しい試みといえます。

研究室では他にも好きなデータを調べておもしろさを競ったりもしていますが、なかにはポケモンのキャラをクラスタリング(グループ化)する学生もいます。私たちの研究の魅力は身近な実データを数理的に考えることで、今まで見えなかったものが見えてくるところにあります。

研究室を含め、本学科の学生の約半数は大学院進学が見込まれています。これはある企業の方の“理系採用者の約8割が修士卒”という話と無関係ではありません。理系学科を志す高校生は、ぜひ大学院進学を視野に入れて進路を決めてほしいと思います。

菊池 浩明 / ネットワークセキュリティ、プライバシー保護、データマイニング
暗号技術によって、先端メディアからの個人情報漏えいの保護を目指すとともに、不正アクセスやフィッシングなどの偽造を検出し、インターネットをより安全なツールにするための研究を行っています。

数理のチカラ : 先端メディアサイエンス学科

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