2020年12月16日(水)14時から16時の時間帯で、オンライン形式による特別講義「企業トップの考えるダイバーシティ・マネジメント」を開催した。本企画は2018年度から毎年、大学主催の『アカデミック・フェス』内で実施されてきたが、2020年度は情報コミュニケーション学部ジェンダーセンターの主催となり、コロナ禍での新たな試みとしてズームによるウェビナー形式のイベントとなった。当日は学内外から多くの参加者があり、常時視聴者は二百十数名を超えた。
ダイバーシティとは、国籍や人種、性別、性的指向、障がい、年齢などに関する違いのほか、価値観や能力、経験、知識など、さまざまな観点から一人ひとり異なる多様性を指す。本企画はこうした人材多様性の促進を企業の競争力向上の主眼として捉え、ダイバーシティ・マネジメントの先進的取組を行う企業の経営者2名を招聘しご講演をいただき、その後、筆者のファシリテートによるパネルディスカッション、最後に参加者からの意見を集め質疑応答を行うことを目的とした。
講師は前年度に引き続き金融業界から選出し、アクサ・ホールディングス・ジャパン株式会社代表取締役社長兼CEOの安渕聖司氏,株式会社大和証券グループ本社取締役兼執行役副社長の田代桂子氏にご講演いただき、パネルディスカッション、質疑応答にもご対応いただいた。また、両氏のご講演前には牛尾ゼミナール3年生の学生が講師のご紹介も兼ねた企業プレゼンテーションを行った。
本特別講義のテーマでもあった「ダイバーシティ」について,女性のキャリア形成、LGBTQs、障がい者支援等,安渕氏と田代氏から企業トップとしての意識と実践,そして企業としての取り組みの変遷と今後の展望が示され,参加者からは就職活動の上で両氏のような経営者のいる企業に勤めたいとのコメントも寄せられた。参加者からも多くの質問が寄せられ,質疑応答の時間内にすべてに対応することはできなかったが、本特別講義は盛況のうち無事終了することができた。