経営学部

地域活性化論A(東京都府中市、群馬県草津町:熊田先生)実施報告

2025年03月31日
明治大学 経営学部事務室

実習先:東京都府中市、群馬県草津町
実習期間: 2024年8月3日(土)~8月4日(日)(府中市) 8月19日(月)~8月22日(木)(草津町)
テーマ: 興行(イベント)による地域活性化

目的(実習のねらい):

興行は「打上花火」的に開催される場合があり、開催期間中に稼げるか、稼げないかといった経済的な指標でしか評価されない傾向にある。一方で、興行はシビックプライド、都市の魅力といった社会的な側面等に対して様々な波及効果を生む。「生」の興行に参加していくことで地域活性化を経済的側面以外の効果で説明できるような思考を身につける。そこで、経済的な側面の波及効果が主に期待される府中市商工まつり、社会的な側面の波及効果が主に期待される草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァルの視察を行った。

実習報告:
2024年度の地域活性化論Aは、アンケートを基に選抜した10名の学生(2~4年生)が履修参加した。対象となる興行である府中市商工まつりには一事業者として、草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァルには一来場者として事前に準備し、参加した。波及効果を最も実感できるアクターとして様々な検討を行った。実習は府中市商工まつりが8月3~4日、草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァルが8月19~22日で実施した。
 府中市商工まつりでは、一事業者として焼菓子物産展、風鈴WS、MUSIC Fes.の企画を実施する為に、準備を行った。焼菓子物産展は府中市内に所在する焼菓子の事業者を巡り、交渉し、会場で販売、風鈴WSは来場する子供向けの風鈴製作体験、MUSIC Fes.は明治大学にゆかりのあるアーティストによるコンサートを企画した。履修生は8月3、4日のいずれかで参加し、上記企画を実施した。事業者が多大な苦労を重ねながら、経済波及効果を生んでいることを学んだ。
 草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァルでは、一来場者として草津町を訪問する準備を行った。草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル期間中に開催されるホールコンサート、街角コンサートに参加しながら、音楽祭関係者へのヒアリングを実施した。明治大学経営学部内の規程により、レンタカーの使用が禁止されていたため、免許を持っていない来場者がどのように音楽祭へ参加するかを体感することとなった。結果的に4日間で30kmを歩いた。音楽祭関係者は主催者のみならず、音楽祭を支える草津夏期国際音楽アカデミー友の会等の草津町の住民等と交流も行った。また、音楽祭のコンサートがない時間帯では、草津町内の観光やアクティヴィティーを体験した。音楽祭が一部の来場者に対する興行となっており、興行がもたらす波及効果に課題があることを学んだ。

以上

熊田 知晃 助教