経営学部

フィールドスタディD(福岡県:石津先生)実施報告

2025年12月11日
明治大学 経営学部事務室

飯塚市役所訪問飯塚市役所訪問

株式会社百笑屋訪問株式会社百笑屋訪問

合同会社ASA訪問合同会社ASA訪問

ニビシ醤油株式会社訪問ニビシ醤油株式会社訪問

実習先:福岡県
実習期間: 2025年10月28日(火)~10月30日(木)
テーマ: 様々な主体によるCSR活動

目的(実習のねらい):

 本授業の特徴は、受講生が主体的に研究テーマ・訪問先を設定し、研究調査し、訪問先で研究成果を報告して実務担当者からフィードバックをいただき、更に研究を深化させるという、学内外におけるPDCAサイクルを回していくところにある。本授業の目的は、学生がこれらを通じて、自発的な研究のスキルを向上させるとともに、グループ活動や企業人との交流を通じて社会性(力)を涵養することである。また、訪問後に作成する報告書に取り組むことより、レポート・文章作成のスキルアップにも役立つものである。

実習報告:
 本年度は訪問先を福岡県とし、受講生は下記のように4つのグループに分かれて、事前研究・実地訪問・事後研究を行った。

1、福岡県飯塚市役所訪問グループ(2025年10月28日)
 研究テーマを「空き家を生かす地方創生-飯塚市から発信するまちづくり—」とし、都市建設部建設政策課住環境整備係を訪問し、同テーマに関する市の施策を説明いただくとともに、研究成果の発表を行い、フィードバックをいただいた。
 これらを通じて、市の既存施策との関係性や、空き家を取り巻く法制度の課題、炭鉱労働者住宅跡地の問題など実務的な実情・課題を深く知ることができた。

2、株式会社百笑屋訪問グループ(2025年10月29日)
 研究テーマを「ラー麦(※)が広げる農業観光の可能性」とし、同社・農園を訪問して代表取締役はじめ関係の方々に同テーマに関る同社の現状や方向性を説明いただくとともに、研究成果の発表を行い、フィードバックをいただいた。 
 これらを通じて、農業後継者問題、地元漁業関係者との連携などの実情を知ることができた。また、当方が提案した農業観光ツアーにも大きな関心を寄せていただくことができた。
※「ラー麦」とは:全国有数のラーメン県である福岡県がラーメンのために開発した小麦の名称

3、合同会社ASA訪問グループ(2025年10月29日)
 研究テーマを「持続的なインバウンド観光に向けた福岡の観光分散」とし、同社を訪問して執行役員から同テーマに関する業界の現状や同社の対応・方向性について説明いただくとともに、研究成果の発表を行い、フィードバックをいただいた。
 これらを通じて、ツアー設計における旅行代理店や訪問先の手数料問題、情報発信手段の多様化と困難性など、座学では得られない知見をいただくことができた。

4、ニビシ醤油株式会社訪問グループ(2025年10月30日)
 研究テーマを「しょうゆの海外展開に関する現状分析と今後の展望」とし、同社を訪問し、社長はじめ海外事業部、開発部、生産部などの各部長・ご担当者様から、同テーマに関する同社の施策を説明いただくとともに、研究成果の発表を行いフィードバックをいただいた。
 これらを通じて、各国の食品安全性に関する規制への対応の困難性、同社がすでに進出している国における具体的な状況など興味深い情報をいただくことができた。同班が事前に行った「同社のしょうゆを使った調理実習」の状況などにも大きな関心が寄せられた。

 上記の通り、訪問各所では、通常の教室での座学、資料の読み込みなどからは得られない現場訪問ならではの知見を得ることができ、学生は、実態を知ることの重要性を体感することができた。また、社会人との交流の中で社会におけるマナーの習得にも役立てることができ、本授業の目的は十分達成できたと思われる。関係の皆様に衷心より感謝いたします。

以上

石津 寿惠 専任教授