経営学部

フィールドスタディD(浜松市、近江八幡市、京都市:藤江先生)実施報告

2016年06月15日
明治大学

うなぎパイファクトリー(浜松市)にてうなぎパイファクトリー(浜松市)にて

 本実習では,地方産業都市,地域中核企業を訪問し,ヒアリング調査などを行うことを目的としている。我が国では,経済のグローバル化が進み,国内の企業はその工場を中国・インドネシア・ベトナムを始めとするアジア各地に移転し,所謂「産業の空洞化」が進んでいる。こうした逆風の中で,他方では、生産技術の進歩,新製品開発,販売方法等のマーケティングにおける革新等の工夫を凝らし,その成果を出している企業にヒアリングを行った。これらを通じて、閉塞感が語られる経済状況の中で、この印象とは異なる企業現場の最前線の呼吸を体験してもらった。
 調査実習に出かける前に学内で事前学習を行い,実習終了後グループでレポート・PP資料等を作成し,発表を行った。
また、経営者の哲学,経営戦略,人材育成等について学ぶと共に「ものづくりの心」を感じる力を形成した。

例えば、以下のような質問を行い、詳細な説明を受けることになる。
1.マテリアルハンドシステムという事業に目を付けた経緯を教えてください。
2.御社にとり「バリューイノベーション企業」とはどのような企業なのか、教えてください。
3.競合他社はいますか。また、競合他社に勝っている点、弱い点などがあれば教えてください。
4.経営理念はどのような方法で浸透させているか教えてください。
5.社員を育成するうえで大切にしていることは何か教えてください。
6.仕事をしていて最もうれしかったことは何ですか。またどのような人材がこの会社には向いているとお考えですか。
7.経営開始以来、一番の苦難と、それをどう乗り越えたかを教えてください。 

また、訪問後の学生の御礼状を2つ紹介しよう。
 (Aさん)
「先日は、御社の企業訪問において、懇切丁寧なご対応を頂き、ありがとうございました。
 マテリアルハンドリングという分野は、普段の消費活動では感じることが難しいながらも、産業の効率化と発展に欠かせない重要な業界であり、そこで日本のトップを牽引する企業に訪問できたことを大変光栄に思います。また、ひとつひとつの機械を丁寧に説明いただき、もっと多くの製品を拝見したかったです。」
 (Bさん)
「私は御社訪問前、御社はマテリアルハンドリングの会社と聞き、具体的なイメージが持てませんでした。そのため、新しい発見ができると期待を持って訪問致しました。実際に見学させていただいたところ、自分がイメージしていたものよりはるかに高性能な機械が多くあり、とても感動致しました。特に、素早く商品を出し入れする機械を見て、品出しの時間の短縮や品出しミスの削減が出来るため、作業効率を大幅に上げるので、作業員にも企業にも貢献する素晴らしい機械だと感じました。様々な機械を丁寧に説明していただいて、マテリアルハンドリングの素晴らしさを知るとともに、それに気付かず生活している自分の無知さを痛感致しました。今回の訪問で得た普段深く知ることのできないことを知る楽しさを、今後の勉強に役立てたいと思います。」
 (Cさん)
「今回の工場見学で春華堂様の企業努力を体感することができました。商品の製造過程を見せることにより、うなぎパイへの親しみを持ちやすくすること。工場内に自社製品を用いた飲食店を運営し、より自社の製品を味わってもらうこと。売店でうなぎパイ以外のお菓子を販売することで、うなぎパイ同様に自社に対しても親しみを持ちやすくすることなど、春華堂様の消費者に対する配慮を体感することができ、今後の企業研究や生活の中での視点を養わせて頂きました。
 今回の訪問で得た経験を糧に、今後も精進して参りたいと思います。」
 基本商品は3つ!!

 藤江昌嗣 専任教授