経営学部

フィールドスタディC(北海道:折方先生)実施報告

2019年03月30日
明治大学 経営学部事務室

テーマ  :開港都市のまちづくり:北海道函館市の事例
実習期間:2018年6月28日~2018年6月30日
実習先 :北海道(函館)

 本講義は、文明開化と異文化交流の視点から、開港都市の一つである北海道函館市の歴史と現在を学び、また、観光産業やまちづくり計画を通した今後の展望について学ぶことを目的として実施された。
 事前学習では4つのグループに分かれて訪問予定先企業の情報収集や、班ごとの学習テーマに沿った訪問先選定、スケジュール設定などを行った。
 現地調査は6月28日から30日の2泊3日で行われた。初日の午前中は函館駅周辺の散策や朝市の様子を見学し、午後は株式会社五稜郭タワーを訪問、五稜郭タワー専務取締役の中野晋氏にお話を伺い、タワーの歴史や地域における役割、また函館市全体の観光産業における海外とのつながりや新しい試みの模索などについて学ぶことができた。その後五稜郭公園内の箱館奉行所を訪問し、戊辰戦争前後の函館市の歴史や奉行所の建築様式について学んだ。
 またこの日は2グループが独自にアポを取って函館市役所を訪問、観光産業や特産品についてなど、担当者の方々に貴重なお話を伺うことができたようだ。函館市発祥のチェーン点「ラッキーピエロ」の店舗装飾比較や商品ラインナップなどのリサーチをするグループもあった。
 2日目は午前中に株式会社五島軒の第一工場を訪問、レトルトカレー製造の工程について見学させていただいた。その後五島軒本店にて若山直社長自ら館内をご案内いただき、貴重な芸術品や歴史的資料を始め、天皇皇后両陛下をお招きしたサロンなどを見せていただきながらお話を伺った。続いて株式会社金森商船の営業部常務取締役柳谷一美氏に倉庫の歴史や現在について、また観光地であると共に地域密着型の施設としての役割も担う倉庫の在り方や今後の展望についてお話を伺った。また、倉庫の様々な施設をご案内いただいた。以上3社の企業訪問は非常に有意義なもので、学生たちは経営者の方々からのお話を興味深く拝聴すると同時に、積極的に準備してきた質問をする姿が見られた。
 最終日は班別グループ行動を行なった。朝市で函館市名物のイカについて直接お店の方々にお話を伺うグループや、元町エリアで教会や公会堂、和洋折衷建築のカフェなどの歴史的建造物の建築についてリサーチするグループなどがあった。
 事後学習としては、共同で訪れた3社の企業訪問についての報告書のまとめと、各グループのグループリサーチのまとめを行い、最終的にパワーポイントを作成して成果発表会を実施した。学生たちは負担も多く大変だったようだが、各自が自主的に行動し、またグループ別に共に学んだことで仲間意識も深まったようである。総じて非常に充実した講義となった。

折方のぞみ 専任准教授