経営学部

フィールドスタディD(広島県:石津先生)実施報告

2019年11月12日
明治大学 経営学部事務室

中国経済産業局様中国経済産業局様

宮島水族館様宮島水族館様

オタフクソース様オタフクソース様

工場見学と実習工場見学と実習

実習先 : 広島県
実習期間: 2019年10月15日~2019年10月17日
テーマ : さまざまな主体のCSR活動

参加者は食品ロス班、水力発電班、PFI班の3つに分かれてフィールドスタディに取り組んだ。その概要は以下の通りである。

(1)食品ロス班
食品ロス班は、SDGsでも関心の高い食品ロス問題について製造業に焦点を絞り、需要予測の面から様々な面から検討を行った。とりわけ昨今の時節から「気象予測」に着目して日本気象協会様へのヒアリングも行うなど、多角的に事前学習を行った。広島では、歩留まり対策を積極的に行っているオタフクソース株式会社様を訪問し、これまでの研究成果の発表を行いフィードバックをいただくとともに、本社工場を見学して製造工程の仕組みについて実地に知る貴重な経験をさせていただくことができた。

(2)水力発電班
 水力発電班は、地球温暖化とエネルギー自給率向上の視点から水力発電の有用性に着目し、推進策について検討を行った。中国地区は小規模水力発電所が多いという特色がある。事前学習では、水力発電が再生可能エネルギーの中でとりわけ発電時コスト、低CO2排出量、高エネルギー変換効率などの面から優位である反面、大規模施設はほぼ開発済み、高建設コスト、水利権の取得難などの面で課題があることを考察し、その上で既存老朽化施設の改修(再開発)に焦点を絞って対策を検討した。訪問させていただいた中国経済産業局資源エネルギー環境課様では、課長の増本様ほか関係の皆様にこれまでの研究成果の発表を行いフィードバックを賜り、質問事項に関して詳細にご回答いただくとともに具体例などについて資料をいただくなど今後の研究にとって有用な多くの知見を頂戴することができた。

(3)PFI班
 PFI班は、官民パートナーシップの一形態であり政府が力を入れているPFI事業について、全国規模で更に推進するための施策の一つとして「モニタリング」に焦点を絞って現状と課題などについて検討を行った。広島では、宮島水族館様を訪問し事前研究の成果を発表しフィードバックをいただくとともに、館長の室町様から直にPFI導入の経緯・現状などについて詳細な説明を伺うことができた。特にSPCの役割やPFI事業の事業範囲など実務的・制度的課題について、外からは知りえない貴重な情報や知見をいただくことができた。また、宮島水族館様の施設をご案内いただき、地域に愛される施設づくりに努めておいでであることを実感することができた。

いずれの訪問先においても、現場でしか知りえない実務の課題を知ることが出来た上、現場の緊張感を体感し、社会人になる心構えを身につけることも出来、大変充実したプログラムとなった。訪問を受け入れ、懇切にご対応くださった各所の方々に感謝申し上げます。



石津寿惠 専任教授