経営学部

【経営学部】大槻晴海ゼミナールが「第6回アカウンティングコンペティション」にて優秀賞を受賞

2022年02月14日
明治大学

左から優秀賞を受賞した菊地理沙さん,加賀谷未来さん,清水麟太郎さん,野口豪史さん左から優秀賞を受賞した菊地理沙さん,加賀谷未来さん,清水麟太郎さん,野口豪史さん


 2021年12月19日(日)にオンラインにて開催された「第6回アカウンティングコンペティション」において, 明治大学経営学部大槻晴海ゼミナールAチームの清水麟太郎さん,加賀谷未来さん,菊地理沙さん,野口豪史さんが優秀賞を受賞しました。

 大槻ゼミナールAチームは,「利益偏重経営から付加価値経営への転換」という研究発表を行いました。 彼らは,現代の企業経営において重視されている,ROE(Return on Equity:自己資本利益率)という財務指標に着目しました。ROEとは,企業の経営者がいかに株主から提供された資金を効率よく活用して多くの利益を獲得できたかを表す指標です。企業が獲得した利益は配当金という形で株主に還元されるため,株主や投資家は,少ない資金で多くの利益を獲得できる能力をもつ企業,すなわちROEが高い企業を高く評価すると言われています。そこで,企業の経営者はROEを高めるような経営を行おうとするわけですが,実はROEには企業経営を行う上での欠陥があるため,彼らはその欠陥を明らかにした上でROEに偏重した企業経営に代わる企業経営のあり方を模索しました。

 彼らはまず,先行研究にもとづいて,ROEの算定式には問題がある点,そしてROEは企業の経営者によって恣意的に操作されてしまう点を確認しました。その上で,公表データにもとづき,ROEと株価や企業価値に相関性がないことを実証することによって,ROE重視の企業経営が株主や投資家が期待する企業経営と乖離していることを指摘しました。続いて,先行研究にもとづき,現代の企業経営における付加価値の重要性を見出しました。付加価値とは,企業がその事業活動を通じて新たに創造した価値です。彼らは,株主や投資家だけでなく,すべてのステークホルダー(利害関係者)との対話を重視することによって,企業の経営者はROEを高める経営から付加価値を創造する経営へと転換していくことが重要であるという主張を展開しました。

大槻晴海ゼミナールについては昨年度に引き続き2年連続での優秀賞の受賞となりました。

「アカウンティングコンペティション」は,チームで研究した成果,およびプレゼンテーションを含めた総合点で審査される全国大会です。
実証研究分野,事例研究分野,実践的研究分野の3分野が設定され,各分野ごとに審査が行われます。
審査員は大学教員のみならず公認会計士や経営者といった実務界からも多数参加しており,多面的な評価がなされています。

第6回大会では昨年度に引き続きオンライン開催という試みの中,50チームほどが参加し,各分野で研究報告が行われ,大槻ゼミナールAチームは実践的研究分野において第2位である優秀賞を受賞しました。