経営学部

フィールドスタディ A(富山県高岡市:森田直美先生)実施報告

2023年07月21日
明治大学 経営学部事務室

能作での見学能作での見学

能作での講義能作での講義

武蔵川工房での調査武蔵川工房での調査

実習先 : 富山県高岡市
実習期間: 6月7日(水)~9日(金)
テーマ : 地域文化、伝統産業の継承と発展について考える

 
目的(実習のねらい):
地域特有の文化や伝統産業の現状を学び、将来に向けてどのように継承・発展させていくべきかという点を、事前・事後学習と実地調査を踏まえて考える。

実習報告:
富山県高岡市の地域文化や伝統産業について、2泊3日の実地調査を行った。

1日目
高岡市への移動、および市内見学。

2日目
午前中から夕方にかけて、高岡市を代表する鋳物メーカー (株)能作の工場見学、社員による講義聴講、鋳物製作体験を行った。

3日目
グループに分かれ、それぞれが選定した高岡市内の店舗・企業でのインタビュー調査を行った。

【実習後の受講生からの感想(抜粋)】
伝統産業について先入観やイメージしか持てていなかったが、今回多くの新しい発見があった。工場見学では、自分が持っていたイメージとは違い、若い方や女性の方もいて驚いた。体験プログラム、施設に関しても博物館のような佇まいであった。伝統産業に触れる機会を増やすのはとても良いことだと感じたし、「馴染み」が革新的な伝統文化のキーポイントになると思った。(D.T.さん)

能作での講義では、海外展開の内容が特に印象に残った。最近はネットワークが発達して海外展開もそれほど難しくないと思っていた。しかし実際には、海外での人脈や、ブランド力が必要であることを聞いて、簡単なものではないことがよくわかった。(S.K.さん)

事前学習では得られなかった知識として、実物や実際の活動をこの目で見ることができた貴重な経験だった。それぞれの工場の職人さんの真剣に取り組む様子や、一つ一つの作業に技術を感じられた。鋳物製作体験も滅多に経験できないことで非常に貴重だった。(R.K.さん)

私の地元にも伝統工芸品があるが、高岡と同じように後継者が少ない現状になっている。私も実は地元の伝統産業をあまり知らない。これを機に少しは知らなければならないと感じた。また、授業で得る知識ではなく、企業がどのように経営されているのかリアルな声を聴くことができたのは大きな経験となった。(D.S.さん)

能作の講義では、特に、自社の利益を優先するのではなく、海外に展開したことで得たノウハウを産地の職人に共有したり、廃業の危機がある企業を買収して技術を生かせる場を提供したりと、地域が活性化することを目標に掲げていたのが印象的だった。(Y.M.さん)

実際に企業の方のお話を聞くことで、授業で学んだ経営戦略などは一例にすぎず、企業のカラーに合った戦略やマーケティングが大事だと実感でき、これからの勉強のモチベーションになった。(Y.S.さん)


森田直美 専任准教授