2020年度
学生企画「コロナ禍で感じたジェンダーギャップ—大学生は何を感じたか—」
2020年11月17日(火)実施
【日時】11月17日(火)18:20開場・18:30開始(20:00終了予定)
【場所】オンライン開催(ZOOM使用)
【主催】明治大学情報コミュニケーション学部ジェンダーセンター
【登壇者】伊藤あかり 氏(朝日新聞社「かがみよかがみ」編集長)
【詳細】朝日新聞社「かがみよかがみ」様公式サイト HP
【主旨】
コロナ禍で改めてジェンダーギャップが表出。化粧の有無や服装について言及されるリモートセクハラ、ステイホーム期間中の配偶者からのDV、10代の望まない妊娠、と様々あります。
では、大学生はどうなのか。朝日新聞社「かがみよかがみ」の伊藤あかり編集長を招き、コロナについて書かれたエッセイを紹介してもらい、同世代がコロナ禍で感じている思いを共有します。
オンラインで集まった明大生同士で、最近強く感じるジェンダーギャップや大学生としてコロナ禍で感じたことついて、ブレイクアウトルーム機能を使い少人数で話し合います。
【場所】オンライン開催(ZOOM使用)
【主催】明治大学情報コミュニケーション学部ジェンダーセンター
【登壇者】伊藤あかり 氏(朝日新聞社「かがみよかがみ」編集長)
【詳細】朝日新聞社「かがみよかがみ」様公式サイト HP
【主旨】
コロナ禍で改めてジェンダーギャップが表出。化粧の有無や服装について言及されるリモートセクハラ、ステイホーム期間中の配偶者からのDV、10代の望まない妊娠、と様々あります。
では、大学生はどうなのか。朝日新聞社「かがみよかがみ」の伊藤あかり編集長を招き、コロナについて書かれたエッセイを紹介してもらい、同世代がコロナ禍で感じている思いを共有します。
オンラインで集まった明大生同士で、最近強く感じるジェンダーギャップや大学生としてコロナ禍で感じたことついて、ブレイクアウトルーム機能を使い少人数で話し合います。
報告:谷口 夏乃(明治大学文学部4年)
2020年11月17日(火)にZOOMを利用し「コロナ禍で感じたジェンダーギャップ —大学生は何を感じたか—」を開催し、6人が参加した。 当初は6月ごろ開催予定だったが新型コロナウイルス禍の影響で開催が約半年ずれ込んだ。また、オンラインの開催に切り替え、学生企画として初の試みとなった。
開催のきっかけは、コロナ禍で気になった二つのニュースだ。一つは以前から聞くことが多かった「ジェンダーギャップ」。非正規雇用で働くシングルマザーの貧困、10代の望まない妊娠など、女性の社会的立場の弱さが顕著に表れたと報じられていた。もう一つは、緊急事態宣言による様々な影響についてだ。リモートワークや小中高一斉休校など、それぞれの年代や職業での影響が取り上げられた一方、大学生についてはあまりニュースで目にすることはなかった。この2点を、大学生はどう思っているのか聞くねらいで企画した。その上で、本イベントは「ジェンダー関連の話を友達とあまりできない」、「コロナ禍で大変だったことを共有したい」、「世の中の問題についてちゃんと考えたい」など、それぞれのモヤモヤや日常で抱えているものを打ち明けられる場にすることを目指した。
ゲストとして、朝日新聞社が運営するWEBサイト「かがみよかがみ」(https://mirror.asahi.com/)編集長の伊藤あかり氏をお招きした。 「かがみよかがみ」ではジェンダーやコロナ禍に関して、明治大学の学生と同年代の人々が書いたエッセイを多数掲載している。伊藤編集長はエッセイ一つ一つに目を通しており、違う大学の学生、社会人など様々な経歴の人々の思いを聞くことができると思ったからだ。
目的達成のために事前アンケートを実施した。参加学生が何に興味を持ち参加を試みているのか把握し、当日の運営に役立てた。質問はコロナ禍で困ったこと・大変だったことと、最近気になっているジェンダーギャップについて尋ねた。一つ目に関しては、移動の制限によるコミュニケーション不足についての回答が多かった。二つ目は、性役割など身近な話題から緊急避妊薬や未成年婚などの社会的、文化的な話題まで様々な回答があり、参加学生の熱量に身の引き締まる思いであった。
イベント当日ははじめに開催経緯や趣旨、約束事を全員に共有した。約束事は三つあった。批判しないこと、相手の話をしっかり最後まで聞くこと、秘密厳守で外部に漏らさないこと。約束事を設定し、お互いに安心して話し合える場になった。そして、伊藤編集長からご自身の経歴や運営サイトである「かがみよかがみ」の紹介と続いた。サイト紹介の一環で本イベントと関連性が高いエッセイの紹介もあった。エッセイの内容に共感する部分があったのか、緊張した面持ちだったが頷きながら話を聞く学生もいた。
事前アンケートの結果を参考にして自己紹介もしてもらった。学生たちが、気になっているジェンダーギャップやコロナ禍のエピソードを話してくれた。自己紹介終了後、イベントのメインであるグループディスカッションをした。ZOOMのブレイクアウトルームを利用し、参加学生6人と伊藤編集長、筆者の8人で自由に議論した。「奢り、奢られ問題」や「女性らしさ、男性らしさ」、「脱毛に関する煽り広告」などを話し合った。アンケートの回答に比べると、日常生活で気になっていることへの言及が多いように感じた。同じ大学に通う大学生だが互いを知らないという程良い距離感であったためか、本音を交えた発言もあった。こちらから発言を促したのは最初だけで、途中、発言が被りお互いで譲り合う場面もあった。予定時間の30分を超過するほど盛況となった。最後に伊藤編集長からイベントの総括があり終了した。
反省点は、申込者数に比べて参加者数がかなり少なかったことだ。何人か事前にキャンセルの連絡もあったが、15人参加予定のところ、実際は半分以下だった。オンラインのイベントは、申込のハードルは下がる一方で実際の参加者は減ることがある。どこかに足を運ぶという行動がないため予定が入っているという認識が甘くなり、忘れてしまうのだろうと推測する。 今後も手軽さからオンラインイベントは増えることが予想される。今回の反省点が次につながることを期待したい。
開催にあたり、様々な事務手続きや当日の運営でお世話になったジェンダーセンターの皆様、企画発案段階から長きにわたり見守ってくださった田中先生、高馬先生、お忙しいところご登壇いただいた伊藤編集長、ご相談にのっていただいた「かがみよかがみ」編集部の皆様、当日運営を手伝ってくれた友人、最後に平日夜に時間を割いてご参加くださった学生の皆様に心から感謝申し上げる。
誰かの話や意見を聞いてみる、そしてお互いで考えてみる。そのような小さなやり取りが社会や環境を変えていくきっかけになると信じている。
開催のきっかけは、コロナ禍で気になった二つのニュースだ。一つは以前から聞くことが多かった「ジェンダーギャップ」。非正規雇用で働くシングルマザーの貧困、10代の望まない妊娠など、女性の社会的立場の弱さが顕著に表れたと報じられていた。もう一つは、緊急事態宣言による様々な影響についてだ。リモートワークや小中高一斉休校など、それぞれの年代や職業での影響が取り上げられた一方、大学生についてはあまりニュースで目にすることはなかった。この2点を、大学生はどう思っているのか聞くねらいで企画した。その上で、本イベントは「ジェンダー関連の話を友達とあまりできない」、「コロナ禍で大変だったことを共有したい」、「世の中の問題についてちゃんと考えたい」など、それぞれのモヤモヤや日常で抱えているものを打ち明けられる場にすることを目指した。
ゲストとして、朝日新聞社が運営するWEBサイト「かがみよかがみ」(https://mirror.asahi.com/)編集長の伊藤あかり氏をお招きした。 「かがみよかがみ」ではジェンダーやコロナ禍に関して、明治大学の学生と同年代の人々が書いたエッセイを多数掲載している。伊藤編集長はエッセイ一つ一つに目を通しており、違う大学の学生、社会人など様々な経歴の人々の思いを聞くことができると思ったからだ。
目的達成のために事前アンケートを実施した。参加学生が何に興味を持ち参加を試みているのか把握し、当日の運営に役立てた。質問はコロナ禍で困ったこと・大変だったことと、最近気になっているジェンダーギャップについて尋ねた。一つ目に関しては、移動の制限によるコミュニケーション不足についての回答が多かった。二つ目は、性役割など身近な話題から緊急避妊薬や未成年婚などの社会的、文化的な話題まで様々な回答があり、参加学生の熱量に身の引き締まる思いであった。
イベント当日ははじめに開催経緯や趣旨、約束事を全員に共有した。約束事は三つあった。批判しないこと、相手の話をしっかり最後まで聞くこと、秘密厳守で外部に漏らさないこと。約束事を設定し、お互いに安心して話し合える場になった。そして、伊藤編集長からご自身の経歴や運営サイトである「かがみよかがみ」の紹介と続いた。サイト紹介の一環で本イベントと関連性が高いエッセイの紹介もあった。エッセイの内容に共感する部分があったのか、緊張した面持ちだったが頷きながら話を聞く学生もいた。
事前アンケートの結果を参考にして自己紹介もしてもらった。学生たちが、気になっているジェンダーギャップやコロナ禍のエピソードを話してくれた。自己紹介終了後、イベントのメインであるグループディスカッションをした。ZOOMのブレイクアウトルームを利用し、参加学生6人と伊藤編集長、筆者の8人で自由に議論した。「奢り、奢られ問題」や「女性らしさ、男性らしさ」、「脱毛に関する煽り広告」などを話し合った。アンケートの回答に比べると、日常生活で気になっていることへの言及が多いように感じた。同じ大学に通う大学生だが互いを知らないという程良い距離感であったためか、本音を交えた発言もあった。こちらから発言を促したのは最初だけで、途中、発言が被りお互いで譲り合う場面もあった。予定時間の30分を超過するほど盛況となった。最後に伊藤編集長からイベントの総括があり終了した。
反省点は、申込者数に比べて参加者数がかなり少なかったことだ。何人か事前にキャンセルの連絡もあったが、15人参加予定のところ、実際は半分以下だった。オンラインのイベントは、申込のハードルは下がる一方で実際の参加者は減ることがある。どこかに足を運ぶという行動がないため予定が入っているという認識が甘くなり、忘れてしまうのだろうと推測する。 今後も手軽さからオンラインイベントは増えることが予想される。今回の反省点が次につながることを期待したい。
開催にあたり、様々な事務手続きや当日の運営でお世話になったジェンダーセンターの皆様、企画発案段階から長きにわたり見守ってくださった田中先生、高馬先生、お忙しいところご登壇いただいた伊藤編集長、ご相談にのっていただいた「かがみよかがみ」編集部の皆様、当日運営を手伝ってくれた友人、最後に平日夜に時間を割いてご参加くださった学生の皆様に心から感謝申し上げる。
誰かの話や意見を聞いてみる、そしてお互いで考えてみる。そのような小さなやり取りが社会や環境を変えていくきっかけになると信じている。
2019年度
映画「ウリハッキョ」上映会+トーク
2019年6月4日(火)実施
明治大学情報コミュニケーション学部ジェンダーセンターは、このたび、在日コリアンサークルの学生たちが企画した「映画『ウリハッキョ』上映会+トーク」を開催します。本イベントは、朝鮮語で「朝鮮学校」を意味する「ウリハッキョ」を3年にわたり密着取材した、ドキュメンタリー映画「ウリハッキョ」を通して、日本と在日コリアンの関係について理解を深めます。トークセッションでは「ぶっちゃけ!在日コリアン」と称し、学生たちが在日コリアン独自の恋愛観や民族観について紹介しつつ、フロアの質問にもこたえながら、在日問題について、ざっくばらんに語り合います。事前申し込み制・入場無料です。みなさま、ぜひご参加ください。
【日時】2019年6月4日(火)16:00-19:30(開場:15:30)
【場所】明治大学駿河台キャンパス グローバルフロント1階グローバルホール
【主催】明治大学情報コミュニケーション学部ジェンダーセンター
明治大学在日コリアンサークル映画上映会実行委員会
【トークテーマ】「ぶっちゃけ!在日コリアン」
トークセッションでは、映画のポイントに沿った、恋愛観、結婚観、民族観、歴史観、ワールドカップで応援する国などについて在日コリアン学生たちがぶっちゃけます!
【主旨】
朝鮮学校「ウリハッキョ」についてのドキュメンタリー映画を通して、まず学校ができた歴史的経緯や朝鮮学校の現状を理解し、在日コリアン自体の認知をうながす。次にトークイベントを通じて「ウリハッキョ」で育った在日コリアン学生の生の声を届けるとともに、参加者からの質問に答えつつ、在日コリアンを身近に感じてもらう機会をつくる。このようなイベント全体を通して、民族や国家をこえた相互理解や相互交流、さらに相手を思いやることやコミュニケーションについて考察を深めたい。
【日時】2019年6月4日(火)16:00-19:30(開場:15:30)
【場所】明治大学駿河台キャンパス グローバルフロント1階グローバルホール
【主催】明治大学情報コミュニケーション学部ジェンダーセンター
明治大学在日コリアンサークル映画上映会実行委員会
【トークテーマ】「ぶっちゃけ!在日コリアン」
トークセッションでは、映画のポイントに沿った、恋愛観、結婚観、民族観、歴史観、ワールドカップで応援する国などについて在日コリアン学生たちがぶっちゃけます!
【主旨】
朝鮮学校「ウリハッキョ」についてのドキュメンタリー映画を通して、まず学校ができた歴史的経緯や朝鮮学校の現状を理解し、在日コリアン自体の認知をうながす。次にトークイベントを通じて「ウリハッキョ」で育った在日コリアン学生の生の声を届けるとともに、参加者からの質問に答えつつ、在日コリアンを身近に感じてもらう機会をつくる。このようなイベント全体を通して、民族や国家をこえた相互理解や相互交流、さらに相手を思いやることやコミュニケーションについて考察を深めたい。
報告:朴 祐洋(明治大学法学部3年)
本映画上映会およびトークセッションは,副題に「ぶっちゃけ!在日コリアン」とあるように等身大の在日コリアンたちの姿を明らかにすることを目的として行われた。上映会後,当日の参加者の内29名からアンケートを取ることができた。アンケート回答者の内訳は学内生18名,学内教員1名,学外生3名,一般参加者7名である。なお,参加者の内,25名が日本人,3名が在日コリアンであった。朝鮮学校に通う学生たちの姿を描いた映画を上映し,実際の在日コリアンたちによるアイデンティティから日常生活に至るまで,幅広いテーマの下トークセッションを行うことで上記目的を達成しようと試みた。以下,上映された映画,トークセッションに分けそれぞれの企画について報告する。
映画『ウリハッキョ』は,韓国人映画監督キム・ミョンジン氏が北海道朝鮮初中高級学校での生徒や教員に3年間密着しその姿を記録したドキュメンタリー映画であり,タイトルの『ウリハッキョ』は朝鮮語で「私たちの学校」という意である。作中の北海道朝鮮初中高級学校は,いわば日本学校でいう小学校から高校までを一貫教育で実施している学校である。北海道には朝鮮学校がひとつしかないため,北海道全域から生徒が集まり多くの生徒が親元を離れ,学校の寄宿舎で生活を送っている。主に高校生22名を追い,学校生活,寄宿舎生活,教員の結婚,部活動,朝鮮民主主義人民共和国への修学旅行など様々な出来事が描かれる。陰に日朝関係や拉致問題がちらつく,平凡とは言い難い彼らの青春を余すことなく描写した作品である。
上映作品に本作を選んだ理由は朝鮮学校の全体像を把握するうえで最も適した作品であったためである。朝鮮学校を題材として取り扱った映像作品は多くあるが,それらの多くは部活動や授業など朝鮮学校の一要素を取り扱ったものばかりである。その点本作は朝鮮学校内での学校生活一般を広く取り扱っており,上述したような本映画上映会の目的を達成するうえで有用な情報を提供してくれると考えた。本作を通して実情の見えづらい朝鮮学校とその周辺共同体の内幕を明らかにし朝鮮学校や在日コリアンに関する,いわば最低限の情報をインプットしたうえで,次に行われるトークセッションにおいても観客の理解の助けになることを企図した。上映会後実施したアンケートでも映画に関して「朝鮮学校の実情,内幕を理解できた」という趣旨の好意的な意見を多くいただくことができた。以下その一部を抜粋する。「朝鮮学校の存在は知っていましたが,実際どのように過ごしているのかは知りませんでした。」(明治大学3年生・日本人)「朝鮮学校で生活する学生や教員の日々がよく描写され,内部の状況がわかりやすく作られている映画だと感じました。」(明治大学4年生・日本人)「昨年卒業論文のため在日コリアンの知人にインタビューした時に聞いた朝鮮学校の話が,実際にどのような感じであるのか映像で観ることができてとてもよかったです。」(立教大学院生・日本人)
上映会の後に行われたトークセッションは,在日コリアンではあるものの違うタイプの経歴を持つ4人の実行委員が登壇し,一人の司会者が4人のトークを取りまとめ,時折質問をはさむ形で進行した。登壇者の4人は四者四様の経歴を持つメンバーで構成し,それぞれで異なる彼らのアイデンティティや在日観を通して幅広くリアルな在日コリアン像を提供することを企図した。その経歴の内訳は,小学校から高校まで朝鮮学校に通っていた者,小学校まで朝鮮学校に通っていた者,小学校から高校まで大阪の朝鮮学校に通っていた者,また一度も朝鮮学校に通ったことのない者の4名である。その4人それぞれの見解や意見を司会者が整理し,朝鮮学校や在日コリアン独自の風習や慣習など日本人にはわかりにくい点に関して,いわば会場の代表として司会者が適宜補足説明を促した。
トークセッションで,実際に議題に上がったものは映画で描かれていた朝鮮学校での学校生活に関することに加え,結婚観や祖国観,さらに事前に参加者から募集した質問に関することまで多岐に及んだ。その際に,先に述べたように四者四様の経歴の登壇者たちを配したことが,多様な在日コリアン像を理解する一助になったと言える。例えば,国籍観一つをとっても,日本を重視する者もいれば,理想としての統一朝鮮を重視する者もおり,それぞれの視点や人生観を窺い知ることができ,非常に興味深い内容であったと思う。上映会後のアンケートでも「在日の方のアイデンティティや民族そのものに対する感情,態度について理解が深まり,見方がかなり変化しました。」(明治大学4年生・日本人)といった意見をいただいた。また,そのアンケートの中に「自分の日本人としての民族性に目を向ける契機になった」といった意見も散見され,実行委員側は全く意図していなかったが,在日コリアンたちの民族性に触発され自分たち自身の民族性への自覚も一部促せたようである。
ただ反省点として,時間配分の不完全さが挙げられる。当日は会場からの質問も多くいただき,予定終了時間を大幅に超過してしまった。アンケートにも質問時間不足を指摘する意見が見られ不完全燃焼感がぬぐえない。もっと会場と登壇者たちとの対話の時間もしくは空間を確保する必要があっただろう。
映画『ウリハッキョ』は,韓国人映画監督キム・ミョンジン氏が北海道朝鮮初中高級学校での生徒や教員に3年間密着しその姿を記録したドキュメンタリー映画であり,タイトルの『ウリハッキョ』は朝鮮語で「私たちの学校」という意である。作中の北海道朝鮮初中高級学校は,いわば日本学校でいう小学校から高校までを一貫教育で実施している学校である。北海道には朝鮮学校がひとつしかないため,北海道全域から生徒が集まり多くの生徒が親元を離れ,学校の寄宿舎で生活を送っている。主に高校生22名を追い,学校生活,寄宿舎生活,教員の結婚,部活動,朝鮮民主主義人民共和国への修学旅行など様々な出来事が描かれる。陰に日朝関係や拉致問題がちらつく,平凡とは言い難い彼らの青春を余すことなく描写した作品である。
上映作品に本作を選んだ理由は朝鮮学校の全体像を把握するうえで最も適した作品であったためである。朝鮮学校を題材として取り扱った映像作品は多くあるが,それらの多くは部活動や授業など朝鮮学校の一要素を取り扱ったものばかりである。その点本作は朝鮮学校内での学校生活一般を広く取り扱っており,上述したような本映画上映会の目的を達成するうえで有用な情報を提供してくれると考えた。本作を通して実情の見えづらい朝鮮学校とその周辺共同体の内幕を明らかにし朝鮮学校や在日コリアンに関する,いわば最低限の情報をインプットしたうえで,次に行われるトークセッションにおいても観客の理解の助けになることを企図した。上映会後実施したアンケートでも映画に関して「朝鮮学校の実情,内幕を理解できた」という趣旨の好意的な意見を多くいただくことができた。以下その一部を抜粋する。「朝鮮学校の存在は知っていましたが,実際どのように過ごしているのかは知りませんでした。」(明治大学3年生・日本人)「朝鮮学校で生活する学生や教員の日々がよく描写され,内部の状況がわかりやすく作られている映画だと感じました。」(明治大学4年生・日本人)「昨年卒業論文のため在日コリアンの知人にインタビューした時に聞いた朝鮮学校の話が,実際にどのような感じであるのか映像で観ることができてとてもよかったです。」(立教大学院生・日本人)
上映会の後に行われたトークセッションは,在日コリアンではあるものの違うタイプの経歴を持つ4人の実行委員が登壇し,一人の司会者が4人のトークを取りまとめ,時折質問をはさむ形で進行した。登壇者の4人は四者四様の経歴を持つメンバーで構成し,それぞれで異なる彼らのアイデンティティや在日観を通して幅広くリアルな在日コリアン像を提供することを企図した。その経歴の内訳は,小学校から高校まで朝鮮学校に通っていた者,小学校まで朝鮮学校に通っていた者,小学校から高校まで大阪の朝鮮学校に通っていた者,また一度も朝鮮学校に通ったことのない者の4名である。その4人それぞれの見解や意見を司会者が整理し,朝鮮学校や在日コリアン独自の風習や慣習など日本人にはわかりにくい点に関して,いわば会場の代表として司会者が適宜補足説明を促した。
トークセッションで,実際に議題に上がったものは映画で描かれていた朝鮮学校での学校生活に関することに加え,結婚観や祖国観,さらに事前に参加者から募集した質問に関することまで多岐に及んだ。その際に,先に述べたように四者四様の経歴の登壇者たちを配したことが,多様な在日コリアン像を理解する一助になったと言える。例えば,国籍観一つをとっても,日本を重視する者もいれば,理想としての統一朝鮮を重視する者もおり,それぞれの視点や人生観を窺い知ることができ,非常に興味深い内容であったと思う。上映会後のアンケートでも「在日の方のアイデンティティや民族そのものに対する感情,態度について理解が深まり,見方がかなり変化しました。」(明治大学4年生・日本人)といった意見をいただいた。また,そのアンケートの中に「自分の日本人としての民族性に目を向ける契機になった」といった意見も散見され,実行委員側は全く意図していなかったが,在日コリアンたちの民族性に触発され自分たち自身の民族性への自覚も一部促せたようである。
ただ反省点として,時間配分の不完全さが挙げられる。当日は会場からの質問も多くいただき,予定終了時間を大幅に超過してしまった。アンケートにも質問時間不足を指摘する意見が見られ不完全燃焼感がぬぐえない。もっと会場と登壇者たちとの対話の時間もしくは空間を確保する必要があっただろう。
2018年度
学生企画「LGBTs&ALLY交流会」
2018年12月12日(水)、2018年12月19日(水)実施
報告:八木 勇樹(明治大学商学部3年)
2018年12月12日(水)と12月19日(水)の2日間にわたり駿河台キャンパスで「みんな違ってみんないい」をテーマに「LGBTs&ALLY交流会」を開催した。参加者は二日間合わせて27人であった。
本企画は学内でセクシュアリティやジェンダーについて話せる場が不足している事やLGBTs当事者やSOGIに関して興味を持つ人にとって直接参加者同士が交流するイベントがまだ無かったため、そういう場を作ってみてはどうだろうかという思いから始まった。さらにその根本には一人で悩んでいる方や前に踏み出したい方に一つでも居場所を提供したいという強い気持ちが私の中にあったためである。
本交流会ではLGBTs及びSOGIについて実際に話し合い、触れ合う中で知識を増やし、理解を深め、より身近なものとして実感してもらう事を主軸に行えるように努めた。上記の目標を達成すべく、本交流会では主に二つのプログラムを中心に進行していった。一つ目は「テーマトーク」である。これは事前に行ったアンケートを通して参加者の要望を伺い、話すテーマを決め、そのテーマが印字されたカードを適宜見ながら参加者同士が好きなペースで話すことができるといったものである。二つ目は「もやもや共有トーク」で、これは普段もやもやしている事や疑問に思っていること、さらには話してみたいことを参加者が自由に話し合うというもので、ある方が話した事を聞いた他の参加者の方々が感想や意見、アドヴァイスをし、今後の参考にしていくというものである。ここでは参加者に話すことを無理強いせず、他のメンバーのやりとりを聞くだけでもよいことを伝えた。このように本イベントは皆が安心して過ごせる時間であることを大切にした。
当日はジェンダーセンターの紹介やルールなどの説明から始まり、アイスブレイクで自己紹介を兼ねたゲームを行った。どのグループも交流会開始前は緊張した面持ちが見受けられたが、アイスブレイクをしていく中で、楽しそうな表情で話す場面やリラックスしている様子が徐々に増えてきた。オープニングの後はテーマトークA、続いてテーマトークBを行った。私はテーマトーク時にグループで話していることを聞きながら、グループの雰囲気や状況を把握するように努めた。また主催者であり参加者でもある立場から彼らを見守るだけではなく、時には会話に加わり参加者と直接触れ合う時間を取るように心掛けた。
第一回目の交流会ではテーマの難易度の高さが語り合いの障壁となる場面が多々見られたが、ぽつりぽつりと話し始める方につられて周りの方も次第に会話に加わるようになり、交流会の終盤には活発に話し合っていたという印象を受けた。第二回目の交流会では第一回目の交流会の反省を活かし、話し合うテーマをより身近なものにし、LGBT当事者だけではなく、ALLYにとっても話しやすいものとなるように工夫をした。その成果もあって、第二回目の交流会ではテーマトークの序盤から盛り上がっているグループもあって全体を通して和やかな雰囲気が感じられた。さらに第二回目では学生の参加者だけではなく教職員の方にもご参加頂いた。参加者は世代間で異なる価値観や経験を互いに語り合い、新たな気づきや発見を見つけながら楽しんでいたようだ。
テーマトークのあとは休憩を挟み、最後に先述した「もやもや共有トーク」を行った。これはテーマトークとは異なり決まったテーマが無いため、開始直後は戸惑い気味の方もいたが、話す内容が自由ということもあり、様々な話題が飛び交った。皆が普段中々聞けないような疑問を問うてみたり、日常生活で困っていることを打ち明けたり、自己の意見を述べたりとそれぞれが思い思いに話していた。
第一回目では何を話せばよいのか分からずに沈黙が続いてしまったグループもあったため、途中で会話に参加していき、グループの緊張を和らげるように話を広げたり、個人の意見を聞いてみたりした。一方、第二回目ではグループを分けずに参加者全員で輪になって話をした。先生方や参加者の多くの方から発言があって、「もやもや」を全員で共有するというまさにこの時間に最適な形式で進行できたように感じられた。その一方で個人間の距離が離れており、少々声が聞き取りにくい場面があり、また参加者全員で話すため、緊張し、少々話しづらいとも思われた。しかしながら様々な方の意見や考えを共有する場としてうまく機能した事を鑑みれば、本イベントは結果として概ね成功したと言えるのではないだろうか。交流会後に設けたフリータイムでは話しきれなかった事を話しに行ったり、本を読んだりといろいろな過ごし方でそれぞれが楽しんでいた。
交流会開催にあたり、アウティング防止やプライバシーの保護のため、いくつかルールを設定した。そのルールは事前に参加者に連絡するだけでなく、交流会当日には紙で配布をするなど最大限の注意を払った。
交流会を終えて浮かび上がってきた今後の課題はまずは参加者を増やすこと、より参加者のニーズに沿ったイベントを行えるようにすること、そして何より事前の準備を早くから行うことである。LGBTs&ALLY交流会実行委員会は私一人だったということもあり、企画書やチラシの作成から宣伝、当日の運営に至るまで時間に追われる状況に何回も直面し、あまり余裕がない事が多かった。さらに管理や防犯の観点から参加者の対象を限定したことで学外では十分に宣伝が出来なかった。
全体としては参加者がある程度集まり、無事に終えることができたので学内初の交流会としては大盛況だったと思う。本交流会の開催にあたり、学生企画を快く引き受けて下さったジェンダーセンター、とりわけ企画者である筆者を温かく応援して下さった田中先生、書類提出などでお世話になった事務職員の方々、そしてLGBTs&ALLY交流会にご参加頂いた皆様に厚く御礼を申し上げたい。本交流会のようなイベントを通して誰もが誰ものSOGIを尊重する社会へと少しでも変わっていくこと、そしてジェンダーに関係なく全ての人がありのままでいられる世界になっていくことを願ってやまない。
本企画は学内でセクシュアリティやジェンダーについて話せる場が不足している事やLGBTs当事者やSOGIに関して興味を持つ人にとって直接参加者同士が交流するイベントがまだ無かったため、そういう場を作ってみてはどうだろうかという思いから始まった。さらにその根本には一人で悩んでいる方や前に踏み出したい方に一つでも居場所を提供したいという強い気持ちが私の中にあったためである。
本交流会ではLGBTs及びSOGIについて実際に話し合い、触れ合う中で知識を増やし、理解を深め、より身近なものとして実感してもらう事を主軸に行えるように努めた。上記の目標を達成すべく、本交流会では主に二つのプログラムを中心に進行していった。一つ目は「テーマトーク」である。これは事前に行ったアンケートを通して参加者の要望を伺い、話すテーマを決め、そのテーマが印字されたカードを適宜見ながら参加者同士が好きなペースで話すことができるといったものである。二つ目は「もやもや共有トーク」で、これは普段もやもやしている事や疑問に思っていること、さらには話してみたいことを参加者が自由に話し合うというもので、ある方が話した事を聞いた他の参加者の方々が感想や意見、アドヴァイスをし、今後の参考にしていくというものである。ここでは参加者に話すことを無理強いせず、他のメンバーのやりとりを聞くだけでもよいことを伝えた。このように本イベントは皆が安心して過ごせる時間であることを大切にした。
当日はジェンダーセンターの紹介やルールなどの説明から始まり、アイスブレイクで自己紹介を兼ねたゲームを行った。どのグループも交流会開始前は緊張した面持ちが見受けられたが、アイスブレイクをしていく中で、楽しそうな表情で話す場面やリラックスしている様子が徐々に増えてきた。オープニングの後はテーマトークA、続いてテーマトークBを行った。私はテーマトーク時にグループで話していることを聞きながら、グループの雰囲気や状況を把握するように努めた。また主催者であり参加者でもある立場から彼らを見守るだけではなく、時には会話に加わり参加者と直接触れ合う時間を取るように心掛けた。
第一回目の交流会ではテーマの難易度の高さが語り合いの障壁となる場面が多々見られたが、ぽつりぽつりと話し始める方につられて周りの方も次第に会話に加わるようになり、交流会の終盤には活発に話し合っていたという印象を受けた。第二回目の交流会では第一回目の交流会の反省を活かし、話し合うテーマをより身近なものにし、LGBT当事者だけではなく、ALLYにとっても話しやすいものとなるように工夫をした。その成果もあって、第二回目の交流会ではテーマトークの序盤から盛り上がっているグループもあって全体を通して和やかな雰囲気が感じられた。さらに第二回目では学生の参加者だけではなく教職員の方にもご参加頂いた。参加者は世代間で異なる価値観や経験を互いに語り合い、新たな気づきや発見を見つけながら楽しんでいたようだ。
テーマトークのあとは休憩を挟み、最後に先述した「もやもや共有トーク」を行った。これはテーマトークとは異なり決まったテーマが無いため、開始直後は戸惑い気味の方もいたが、話す内容が自由ということもあり、様々な話題が飛び交った。皆が普段中々聞けないような疑問を問うてみたり、日常生活で困っていることを打ち明けたり、自己の意見を述べたりとそれぞれが思い思いに話していた。
第一回目では何を話せばよいのか分からずに沈黙が続いてしまったグループもあったため、途中で会話に参加していき、グループの緊張を和らげるように話を広げたり、個人の意見を聞いてみたりした。一方、第二回目ではグループを分けずに参加者全員で輪になって話をした。先生方や参加者の多くの方から発言があって、「もやもや」を全員で共有するというまさにこの時間に最適な形式で進行できたように感じられた。その一方で個人間の距離が離れており、少々声が聞き取りにくい場面があり、また参加者全員で話すため、緊張し、少々話しづらいとも思われた。しかしながら様々な方の意見や考えを共有する場としてうまく機能した事を鑑みれば、本イベントは結果として概ね成功したと言えるのではないだろうか。交流会後に設けたフリータイムでは話しきれなかった事を話しに行ったり、本を読んだりといろいろな過ごし方でそれぞれが楽しんでいた。
交流会開催にあたり、アウティング防止やプライバシーの保護のため、いくつかルールを設定した。そのルールは事前に参加者に連絡するだけでなく、交流会当日には紙で配布をするなど最大限の注意を払った。
交流会を終えて浮かび上がってきた今後の課題はまずは参加者を増やすこと、より参加者のニーズに沿ったイベントを行えるようにすること、そして何より事前の準備を早くから行うことである。LGBTs&ALLY交流会実行委員会は私一人だったということもあり、企画書やチラシの作成から宣伝、当日の運営に至るまで時間に追われる状況に何回も直面し、あまり余裕がない事が多かった。さらに管理や防犯の観点から参加者の対象を限定したことで学外では十分に宣伝が出来なかった。
全体としては参加者がある程度集まり、無事に終えることができたので学内初の交流会としては大盛況だったと思う。本交流会の開催にあたり、学生企画を快く引き受けて下さったジェンダーセンター、とりわけ企画者である筆者を温かく応援して下さった田中先生、書類提出などでお世話になった事務職員の方々、そしてLGBTs&ALLY交流会にご参加頂いた皆様に厚く御礼を申し上げたい。本交流会のようなイベントを通して誰もが誰ものSOGIを尊重する社会へと少しでも変わっていくこと、そしてジェンダーに関係なく全ての人がありのままでいられる世界になっていくことを願ってやまない。
2017年度
学生企画イベント「MEIJI ALLY WEEK 2017—明治大学からLGBTの「味方」=Allyを増やす1週間~」
2017年12月04日(月)~2017年12月08日(金)実施
【主催】明治大学情報コミュニケーション学部ジェンダーセンター
【企画】MEIJI ALLY WEEK実行委員会
【講演】明治大学学生相談室
【主旨】
2017年12月4日(月)から8日(金)まで、学生企画として、LGBT(性的少数者、セクシュアルマイノリティの総称)の支援者を増やすためのキャンペーン「MEIJI ALLY WEEK 2017」を開催します。明治大学で開催するのは、2015年に実施したMEIJI ALLY WEEK以来、2年ぶりです。
LGBTの人口は7.6%、13人に1人と言われ(電通ダイバーシティ・ラボ「電通LGBT調査2015」)、最近はLGBTに関する報道も多くなりました。しかし十分に理解が進んだとはまだまだいえません。LGBTの味方、理解者を増やすことは今も大切なのです。
セクシュアリティが多様であることを理解し、性の多様性に配慮できる人が増えると、当事者にとってカミングアウトしやすい環境になります。カミングアウトしなくても、より安心して自分らしく生きることができます。
MEIJI ALLY WEEK 2017では、そのような環境づくりのためにALLY(アライ)と呼ばれる支援者を増やし、誰もが自分らしく生きることのできる社会を目指します。
【企画】MEIJI ALLY WEEK実行委員会
【講演】明治大学学生相談室
【主旨】
2017年12月4日(月)から8日(金)まで、学生企画として、LGBT(性的少数者、セクシュアルマイノリティの総称)の支援者を増やすためのキャンペーン「MEIJI ALLY WEEK 2017」を開催します。明治大学で開催するのは、2015年に実施したMEIJI ALLY WEEK以来、2年ぶりです。
LGBTの人口は7.6%、13人に1人と言われ(電通ダイバーシティ・ラボ「電通LGBT調査2015」)、最近はLGBTに関する報道も多くなりました。しかし十分に理解が進んだとはまだまだいえません。LGBTの味方、理解者を増やすことは今も大切なのです。
セクシュアリティが多様であることを理解し、性の多様性に配慮できる人が増えると、当事者にとってカミングアウトしやすい環境になります。カミングアウトしなくても、より安心して自分らしく生きることができます。
MEIJI ALLY WEEK 2017では、そのような環境づくりのためにALLY(アライ)と呼ばれる支援者を増やし、誰もが自分らしく生きることのできる社会を目指します。
報告:浅野 早希(明治大学情報コミュニケーション学部3年)
2017年12月4日(月)から12月8日(金)にかけて、「明治大学にLGBT支援者であるAlly(アライ)を増やす」をテーマに和泉キャンパスを中心にMEIJI ALLY WEEKを開催した。2015年に実施されたMEIJI ALLY WEEKの活動を引き継ぎ、今回は第二回目の開催となった。本キャンペーンは5名の実行委員メンバーによって企画され、ジェンダーセンター内外の先生方のご協力のもと始動した。その後4名のスタッフがメンバーに加わり、さらに他大学からのLGBT当事者スピーカー2名、当日スタッフ6名が参加してくれるなど、非常に多くの人々が関わることによって実現したキャンペーンであった。
本キャンペーンの活動とイベントについて、「知る」「変わる」「広げる」の3ステップに沿って紹介する。
まず、「知る」についてである。「知る」ステップでは、大学生活における日常風景の随所に変化を与えることで、「多様なセクシュアリティの視点」を身近に感じるきっかけをつくり、同時に学内キャンパスや、近隣の地域が変化することで、社会の中に味方がいるというメッセージを明治大学から発信することを目的とした。これを達成するために実行したことは次の三つである。一つ目はフライヤーの配布である。LGBTについての基礎知識や、ALLYになるためにできること等を盛り込んだフライヤーを作成し、授業や校内で配布した。二つ目はALLYグッズの制作である。ALLYであることを表明するためのオリジナル缶バッチを制作し、教職員の方々に身に着けてもらった。三つ目はレインボーフラッグの設置である。明大前駅から和泉キャンパスまでの道のりにある店舗に交渉し、ご協力いただいた店舗にレインボーフラッグを設置してもらった。
次に、「変わる」についてである。「変わる」ステップでは当事者との「出会い」と「対話」の機会をつくるため、12月7日に和泉キャンパス国際交流ラウンジにて「ALLYについて考えるトークイベント」を行った。トークイベントでは明治大学土屋恵一郎学長とのトークセッションの後、LGBTの大学生4名(うち明大生2名)と実際に交流することを通してALLYについて考えるグループワークを行った。グループワークでは、各グループにLGBT学生が一人ずつ付き、「今までどんなことを経験してきて、何を感じて生きているのか」について語るなどして交流を図った。来場者ができるだけ多くのLGBT学生と交流できるよう、時間ごとにLGBT学生が他のグループに移動した。その後、各グループで「ALLYとして何ができるか」について話し合い、全体に意見を共有した。来場者からは「講義形式だと受動的で身構えてしまうが、一対一で話せたのでリラックスできた」「LGBT当事者と一対一でコミュニケーションを取れる場を今後もつくってほしい」という声があがった。
最後に、「広げる」についてである。「広げる」ステップではALLYの存在を可視化し、その輪を広げていくことを目的とした。これを達成するための活動として、12月7日から8日まで和泉キャンパスに設置したブースで参加者が写真を撮り、TwitterでシェアすることでLGBTやALLYについての発信を行った。参加した方へは株式会社チェリオコーポレーション様提供のライフガード(飲料)をプレゼントし、2日間で800名を超える明大生や教職員の方々が参加した。
本キャンペーンを実施するにあたり、学生企画を応援してくださったジェンダーセンターの先生方、お忙しい中、最後まで実行委員を支えてくださった田中先生、企画実行に関して多くのアドバイスをしてくださった松岡宗嗣様、壁にぶち当たり、計画が頓挫してもくじけずに共に歩んでくれた実行委員会メンバー、時間のない中、快くトークイベントのスピーカーを引き受けてくださった方々、寒い中外で立ち続けてくれた当日スタッフの方々、授業での宣伝やALLYグッズ着用に協力していただいた先生方、資料の保管や機材の貸し出し、書類提出等でお世話になった事務室職員の方々、その他ここに書ききれないほどの多くの人々の助けをお借りした。皆様の力がなければ、このキャンペーンは実施できなかっただろう。MEIJI ALLY WEEKに参加し、応援してくださった全ての方々に、心から感謝申し上げる。
このような活動を通してALLYの輪が広がることにより、セクシュアリティに限らず、誰もが持つ「違い」を尊重し、自分らしく生きていくことのできる社会が実現されていくことを願っている。
本キャンペーンの活動とイベントについて、「知る」「変わる」「広げる」の3ステップに沿って紹介する。
まず、「知る」についてである。「知る」ステップでは、大学生活における日常風景の随所に変化を与えることで、「多様なセクシュアリティの視点」を身近に感じるきっかけをつくり、同時に学内キャンパスや、近隣の地域が変化することで、社会の中に味方がいるというメッセージを明治大学から発信することを目的とした。これを達成するために実行したことは次の三つである。一つ目はフライヤーの配布である。LGBTについての基礎知識や、ALLYになるためにできること等を盛り込んだフライヤーを作成し、授業や校内で配布した。二つ目はALLYグッズの制作である。ALLYであることを表明するためのオリジナル缶バッチを制作し、教職員の方々に身に着けてもらった。三つ目はレインボーフラッグの設置である。明大前駅から和泉キャンパスまでの道のりにある店舗に交渉し、ご協力いただいた店舗にレインボーフラッグを設置してもらった。
次に、「変わる」についてである。「変わる」ステップでは当事者との「出会い」と「対話」の機会をつくるため、12月7日に和泉キャンパス国際交流ラウンジにて「ALLYについて考えるトークイベント」を行った。トークイベントでは明治大学土屋恵一郎学長とのトークセッションの後、LGBTの大学生4名(うち明大生2名)と実際に交流することを通してALLYについて考えるグループワークを行った。グループワークでは、各グループにLGBT学生が一人ずつ付き、「今までどんなことを経験してきて、何を感じて生きているのか」について語るなどして交流を図った。来場者ができるだけ多くのLGBT学生と交流できるよう、時間ごとにLGBT学生が他のグループに移動した。その後、各グループで「ALLYとして何ができるか」について話し合い、全体に意見を共有した。来場者からは「講義形式だと受動的で身構えてしまうが、一対一で話せたのでリラックスできた」「LGBT当事者と一対一でコミュニケーションを取れる場を今後もつくってほしい」という声があがった。
最後に、「広げる」についてである。「広げる」ステップではALLYの存在を可視化し、その輪を広げていくことを目的とした。これを達成するための活動として、12月7日から8日まで和泉キャンパスに設置したブースで参加者が写真を撮り、TwitterでシェアすることでLGBTやALLYについての発信を行った。参加した方へは株式会社チェリオコーポレーション様提供のライフガード(飲料)をプレゼントし、2日間で800名を超える明大生や教職員の方々が参加した。
本キャンペーンを実施するにあたり、学生企画を応援してくださったジェンダーセンターの先生方、お忙しい中、最後まで実行委員を支えてくださった田中先生、企画実行に関して多くのアドバイスをしてくださった松岡宗嗣様、壁にぶち当たり、計画が頓挫してもくじけずに共に歩んでくれた実行委員会メンバー、時間のない中、快くトークイベントのスピーカーを引き受けてくださった方々、寒い中外で立ち続けてくれた当日スタッフの方々、授業での宣伝やALLYグッズ着用に協力していただいた先生方、資料の保管や機材の貸し出し、書類提出等でお世話になった事務室職員の方々、その他ここに書ききれないほどの多くの人々の助けをお借りした。皆様の力がなければ、このキャンペーンは実施できなかっただろう。MEIJI ALLY WEEKに参加し、応援してくださった全ての方々に、心から感謝申し上げる。
このような活動を通してALLYの輪が広がることにより、セクシュアリティに限らず、誰もが持つ「違い」を尊重し、自分らしく生きていくことのできる社会が実現されていくことを願っている。
2015年度
学生企画イベント「MEIJI ALLY WEEK~明治大学にLGBT支援者であるAllyを増やす一週間~」
2015年12月10日(木)~2015年12月11日(金)実施
概要
【主催】明治大学情報コミュニケーション学部ジェンダーセンター
【企画】MEIJI ALLY WEEK実行委員会
【概要】
Ally(アライ)とは、英語でAlliance(同盟)と語源を同じくする、「同盟者」「味方」という意味の単語である。MEIJI ALLY WEEKでは、「知る」「変わる」「広める」の3つの軸から、明治大学の学生にLGBT(性的少数者、セクシュアルマイノリティの総称)の支援者であるAllyになる機会をつくるキャンペーン活動を展開。白いファッションアイテムを身につけて写真を撮りAllyであることを発信する“Ally in White”や、すべてのひとが多彩な性のグラデーションの一部であることを表現した“Gender Gradation Fashion Show ”を開催した。
【イベント詳細】
①Ally in White
実施日・会場:
2015年12月10日(木) 明治大学駿河台キャンパス リバティタワー1階エントランス
2015年12月11日(金) 明治大学和泉キャンパス 第一校舎前
②Gender Gradation Fashion Show
実施日:2015年12月10日(木)18:00-19:30
会場:明治大学駿河台キャンパス グローバルフロント1階多目的室
来場者数:119名
【企画】MEIJI ALLY WEEK実行委員会
【概要】
Ally(アライ)とは、英語でAlliance(同盟)と語源を同じくする、「同盟者」「味方」という意味の単語である。MEIJI ALLY WEEKでは、「知る」「変わる」「広める」の3つの軸から、明治大学の学生にLGBT(性的少数者、セクシュアルマイノリティの総称)の支援者であるAllyになる機会をつくるキャンペーン活動を展開。白いファッションアイテムを身につけて写真を撮りAllyであることを発信する“Ally in White”や、すべてのひとが多彩な性のグラデーションの一部であることを表現した“Gender Gradation Fashion Show ”を開催した。
【イベント詳細】
①Ally in White
実施日・会場:
2015年12月10日(木) 明治大学駿河台キャンパス リバティタワー1階エントランス
2015年12月11日(金) 明治大学和泉キャンパス 第一校舎前
②Gender Gradation Fashion Show
実施日:2015年12月10日(木)18:00-19:30
会場:明治大学駿河台キャンパス グローバルフロント1階多目的室
来場者数:119名
報告:松岡 宗嗣(明治大学政治経済学部3年)
2015年12月7日から11日にかけて、「明治大学にLGBT支援者であるAlly(アライ)を増やす」をテーマに駿河台、和泉の2つのキャンパスでMEIJI ALLY WEEKを開催した。5日間をあわせ学内外から約1000人の方が参加した。3月頃から企画が始動し、9人の実行委員メンバーとジェンダーセンターの先生方とともに、約半年間の時間をかけて本キャンペーンを実施することとなった。
開催にあたりかかる費用は、インターネット上で支援金を集めるクラウドファンディングサービスを利用し、予定していた額の倍以上の支援金が集まった。
期間中は3つのイベントが実施された。1つめが12月7日から9日にかけて行われた「Knowing LGBT and Ally」ここでは、MEIJI ALLY WEEKの概要を含め、「LGBT、Allyとは」「Allyになるための3ステップ」等を記載したフライヤーを駿河台キャンパス、和泉キャンパスで配布した。また、情報コミュニケーション学部を中心に、ご協力いただいた先生方の授業の冒頭でキャンペーンについて宣伝をした。2つめが「Ally in White」12月10日に駿河台キャンパス、11日に和泉キャンパスで開催されたこのイベントでは、参加者がキャンペーンカラーである白色のファッションを身につけて写真を撮り、LGBTやAllyについて発信した。参加した方へは株式会社チェリオコーポレーション様提供のライフガード(飲料)をプレゼントし、2日間で約800人を超える明大生が参加した。中にはこの日のために白いファッションを探してきたという学生もいた。
キャンペーンの存在を知らずに参加した学生も、LGBTに対して肯定的に捉えているひとが多く、TwitterやFacebookをはじめとしたSNSで#MEIJIALLYWEEKや「LGBTについて知った」「Allyになった」というようなメッセージを写真とともに投稿し、LGBTやAllyについて発信した。
3つめが12月10日に駿河台キャンパスで実施した「Gender Gradation Fashion Show」ここでは、既存の男らしさ、女らしさにとらわれない「自分らしさ」を表現するファッションショーを通し、世の中は「男」「女」だけではなく多様であるということ、LGBTもそうでないひとも含め、すべてのひとが多彩な性のグラデーションの一部であるということを伝えた。Opening Actでは名古屋を拠点に世界で活躍中のダンスチームBarnBeatが、枠にとらわれないオールジャンルなパフォーマンスでショーのオープニングを飾った。次に、DocumentaryではLGBTやAllyで構成された5人のモデルが、それぞれのセクシュアリティやファッションに対する考え方、感じ方を語ったドキュメンタリー映像を放映した。そして、Fashion Showへと移ると、ドキュメンタリー映像のフィナーレと連動し、映像の中で自身について語っていた5人のモデルが、男らしさ、女らしさにとらわれない自分らしさを表現した衣装を身にまとい、ランウェイを歩いた。
1人目のモデルの衣装(photo A)。 「花」や花柄のファッションは女性的なイメージが強いが、「花」=フェミニンではなく、「花」本来の美しさをファッションとして男性でも着こなすことができるというテーマで製作した。
2人目と3人目は同性婚のイメージ(photo B)。画像左側のモデルは、からだの性は男性で、こころの性は男性でも女性でもないというセクシュアリティのため、男女どちらの魅力も出せるようパンツスタイルのウェディングドレスを製作。右側は男性でも脚線美を表現できるということ、胸から溢れ出る花は自分の中にある魅力を閉じ込めず解放したいという意図でデザインした。
4人目はトランスジェンダーのためのマタニティウェア(photo C)。現行の法律ではトランスジェンダーの人が戸籍を変更するためには、生殖器を取り除かなければならない。これは、トランスジェンダーの人が子供をもつということを法律によって制限している。トランスジェンダーであろうと、同性愛であろうと、家族を持ちたいと思うなら、その権利はしっかりと保証されるべきだという思いを込め、女性用だけではない、かっこいいマタニティウェアを製作した。
5人目のモデルの衣装(photo D)。光の三原色である、赤、青、緑を集めると白色になるように、白色の中にはあらゆる色が含まれている。これがGender Gradationのテーマにも当てはまるのではないかと考え、LGBTもそうでないひとも全員が多彩な性のグラデーションの一部であるというメッセージを込めてデザインした。
最後は、5人のモデル全員でランウェイを歩き、フィナーレを飾った。
そして、Talk Liveでは、衣装のデザイン・製作の担当者による解説のほか、MEIJI ALLY WEEK開催の経緯などを語った。特にLGBT、Allyと区別してしまうことがかえって差別化につながってしまうのではないかという点について、このイベントでは、アライのコンセプトカラーである「白」を実行委員内のLGBT当事者も身にまとっていて、LGBTとAllyを区別していないということ、ゲイはレズビアン等その他のセクシュアルマイノリティのAllyになることができるかもしれないというように、あらゆる「違い」に対して味方でありたいと思った時、その人は誰かにとってAllyなのではないか。MEIJI ALLY WEEKが提案するAllyはそういった存在であるということを語った。
12月11日のAlly in White和泉キャンパスにて、MEIJI ALLY WEEKは終了となった。本キャンペーンを実施するにあたり、クラウドファンディングを通して支援していただいた方々、初めての学生企画を快く応援していただいたジェンダーセンターの先生方、実行委員メンバーや当日お手伝いしていただいたスタッフの皆様、企画を常に見守り共に歩んでいただいた田中先生、そしてMEIJI ALLY WEEKにご参加いただいた皆様に、改めてお礼を申し上げたい。
開催にあたりかかる費用は、インターネット上で支援金を集めるクラウドファンディングサービスを利用し、予定していた額の倍以上の支援金が集まった。
期間中は3つのイベントが実施された。1つめが12月7日から9日にかけて行われた「Knowing LGBT and Ally」ここでは、MEIJI ALLY WEEKの概要を含め、「LGBT、Allyとは」「Allyになるための3ステップ」等を記載したフライヤーを駿河台キャンパス、和泉キャンパスで配布した。また、情報コミュニケーション学部を中心に、ご協力いただいた先生方の授業の冒頭でキャンペーンについて宣伝をした。2つめが「Ally in White」12月10日に駿河台キャンパス、11日に和泉キャンパスで開催されたこのイベントでは、参加者がキャンペーンカラーである白色のファッションを身につけて写真を撮り、LGBTやAllyについて発信した。参加した方へは株式会社チェリオコーポレーション様提供のライフガード(飲料)をプレゼントし、2日間で約800人を超える明大生が参加した。中にはこの日のために白いファッションを探してきたという学生もいた。
キャンペーンの存在を知らずに参加した学生も、LGBTに対して肯定的に捉えているひとが多く、TwitterやFacebookをはじめとしたSNSで#MEIJIALLYWEEKや「LGBTについて知った」「Allyになった」というようなメッセージを写真とともに投稿し、LGBTやAllyについて発信した。
3つめが12月10日に駿河台キャンパスで実施した「Gender Gradation Fashion Show」ここでは、既存の男らしさ、女らしさにとらわれない「自分らしさ」を表現するファッションショーを通し、世の中は「男」「女」だけではなく多様であるということ、LGBTもそうでないひとも含め、すべてのひとが多彩な性のグラデーションの一部であるということを伝えた。Opening Actでは名古屋を拠点に世界で活躍中のダンスチームBarnBeatが、枠にとらわれないオールジャンルなパフォーマンスでショーのオープニングを飾った。次に、DocumentaryではLGBTやAllyで構成された5人のモデルが、それぞれのセクシュアリティやファッションに対する考え方、感じ方を語ったドキュメンタリー映像を放映した。そして、Fashion Showへと移ると、ドキュメンタリー映像のフィナーレと連動し、映像の中で自身について語っていた5人のモデルが、男らしさ、女らしさにとらわれない自分らしさを表現した衣装を身にまとい、ランウェイを歩いた。
1人目のモデルの衣装(photo A)。 「花」や花柄のファッションは女性的なイメージが強いが、「花」=フェミニンではなく、「花」本来の美しさをファッションとして男性でも着こなすことができるというテーマで製作した。
2人目と3人目は同性婚のイメージ(photo B)。画像左側のモデルは、からだの性は男性で、こころの性は男性でも女性でもないというセクシュアリティのため、男女どちらの魅力も出せるようパンツスタイルのウェディングドレスを製作。右側は男性でも脚線美を表現できるということ、胸から溢れ出る花は自分の中にある魅力を閉じ込めず解放したいという意図でデザインした。
4人目はトランスジェンダーのためのマタニティウェア(photo C)。現行の法律ではトランスジェンダーの人が戸籍を変更するためには、生殖器を取り除かなければならない。これは、トランスジェンダーの人が子供をもつということを法律によって制限している。トランスジェンダーであろうと、同性愛であろうと、家族を持ちたいと思うなら、その権利はしっかりと保証されるべきだという思いを込め、女性用だけではない、かっこいいマタニティウェアを製作した。
5人目のモデルの衣装(photo D)。光の三原色である、赤、青、緑を集めると白色になるように、白色の中にはあらゆる色が含まれている。これがGender Gradationのテーマにも当てはまるのではないかと考え、LGBTもそうでないひとも全員が多彩な性のグラデーションの一部であるというメッセージを込めてデザインした。
最後は、5人のモデル全員でランウェイを歩き、フィナーレを飾った。
そして、Talk Liveでは、衣装のデザイン・製作の担当者による解説のほか、MEIJI ALLY WEEK開催の経緯などを語った。特にLGBT、Allyと区別してしまうことがかえって差別化につながってしまうのではないかという点について、このイベントでは、アライのコンセプトカラーである「白」を実行委員内のLGBT当事者も身にまとっていて、LGBTとAllyを区別していないということ、ゲイはレズビアン等その他のセクシュアルマイノリティのAllyになることができるかもしれないというように、あらゆる「違い」に対して味方でありたいと思った時、その人は誰かにとってAllyなのではないか。MEIJI ALLY WEEKが提案するAllyはそういった存在であるということを語った。
12月11日のAlly in White和泉キャンパスにて、MEIJI ALLY WEEKは終了となった。本キャンペーンを実施するにあたり、クラウドファンディングを通して支援していただいた方々、初めての学生企画を快く応援していただいたジェンダーセンターの先生方、実行委員メンバーや当日お手伝いしていただいたスタッフの皆様、企画を常に見守り共に歩んでいただいた田中先生、そしてMEIJI ALLY WEEKにご参加いただいた皆様に、改めてお礼を申し上げたい。