Go Forward

ジェンダーセンター

センター開設10周年記念シンポジウム・パート1「ジェンダー研究の新展開——この10年と今後」を開催しました

2019年11月05日
明治大学

今年度ジェンダーセンター では設立10周年を記念し,21世紀の多様性と創造性を掲げたシンポジウムを二度にわたり開催しています。
9月に開催しました第1部では多様性に関する学術的な議論をリードしてきたジェンダー研究を取り上げ,最近の研究の成果と残る課題について議論を重ねました。
冒頭の趣旨説明と挨拶では,「ジェンダー研究のこの10年の社会変動を振り返り,現在の課題を明らかにし,今後の研究を展望していく」(田中洋美ジェンダーセンター長)ものとしての本シンポジウムの位置づけ,そして「学域横断的な多様な研究領域を扱える研究機関に成長した」(大黒岳彦情報コミュニケーション学部長),「研究・教育の上で協力関係を築き上げ,ジェンダー研究をけん引する機関」(須田努情報コミュニケーション研究科長)としての本センターへの期待が述べられました。
江原由美子教授(横浜国立大学)による基調講演「日本における近年のジェンダー研究の展開——非正規化と多様化の中で」では,国内の固定的なジェンダー秩序の中への多様な人々の参入が進む中,他の格差と絡み合いながら不可視化の進む構造を解いていくためのこれまでとこれからのジェンダー研究の寄与と課題が提示され,イルゼ・レンツ名誉教授(独ルール大学)による基調講演「ジェンダー研究の新展開——フェミニズム,多様性,プロセス的インターセクショナリティ」ではフェミニズムの複数性の現状分析および,それらを読み解くうえで必要になる,プロセス的な視座を加えたインターセクショナリティという性別とそれ以外の様々な差異の交差性の概念とインターセクショナルな対立関係の検討の重要性について報告されました。
続くパネルセッションでは「ジェンダー研究の新展開—各領域からみて」と題し,高峰修教授(明治大学)司会のもと,兼子歩専任講師(明治大学)による「アメリカ研究・ジェンダー史」,藤本由香里教授(明治大学)による「メディア・表現」,風間孝教授(中京大学)による「セクシュアリティ」,來田享子教授(中京大学)による「スポーツ・身体」,牟田和恵教授(大阪大学)による「暴力・ハラスメント」と,各5つの領域分野におけるこれまでのジェンダー研究の整理,そして現状および今後の展開と課題が明示されました。

続く第2部では「デジタル社会の多様性と創造性——アートとファッションの新展開」と題し,近年の大きな変化である社会のデジタル化に焦点を当て,代表的な'クリエイティブ'領域であるアートとファッションにおける多様性や差異をめぐる動き,創造的な実践・活動について, チャンスとリスクの両面から議論します。
ご興味のある方は是非ご参加ください。

【特設サイト】
https://gc10.localinfo.jp/
参加申込は上記URLよりお願い致します。※入場無料・事前申込制(先着順)
受付期間:2019年10月25日(金) 12:30〜2019年11月12日(火) 00:00

お問い合わせ先

情報コミュニケーション学部ジェンダーセンター

TEL: 03-3296-4436