理工学部・小林正美教授の先導による専門家チームが手掛けた「姫路駅北駅前広場および大手前通りプロジェクト」が2015年度グッドデザイン賞特別賞「地域づくりデザイン賞(日本商工会議所会頭賞)」を受賞しました。10月30日、同賞を主催する公益財団法人日本デザイン振興会が発表しました。
世界遺産である姫路城を焦点とする「大手前通り」とその起点である駅前広場周辺の公共スペースのデザインを市民とのワークショップを重ねながら実現した我が国では稀有の公共プロジェクト。駅前広場=交通広場という従来の図式を大きく塗り替え、交通広場を脇に配置し、姫路城を正面とする都市軸の上に歩行者空間を生み出すことに成功しました。日本初のトランジットモール(公共交通機関と歩行者の通行だけを許す街路)、立体広場ともいえるサンクンガーデン、芝生広場、姫路城を望む眺望デッキといった多彩なボキャブラリーを組み合わせ、交通のための場所から多くの人達が回遊し楽しめる駅前広場へと大きく変貌を遂げさせました。
グッドデザイン賞では、「既存の施設や街区をよく読解し、ポテンシャルを引き出して姫路城と駅の関係を作りなおしたデザインとともに、市民や行政を巻き込んだ仕組みの巧みさ」が高く評価されました。
小林教授のコメント:我が国ではまだ未成熟な「市民・行政・専門家の協働による公共スペースのデザイン」が今回関係者の多大な努力により実現され、それが高い社会的評価を得たことを大変嬉しいことだと受け止めております。