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理工学部

【理工学部】2016年度複合領域科目「国際実習」タイプログラム実施報告

2016年09月26日
明治大学 理工学部事務室

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 理工学部は2016年9月4日から9月13日まで複合領域科目「国際実習」タイプログラムを実施しました。本プログラムは同科目(1単位)の根幹をなす実習であり,その目的は,海外に出て異文化交流の経験を積むことで国際感覚にあふれ,多面的な思考力と広い視野を涵養することと,そこで働くエンジニアの生の声を参加学生が直接聞くことにより,キャリア形成の一助とすることです。2016年度は学部2年生8名(男子6名,女子2名)が参加し,本学アセアンセンターにおける4回の講義とパネルディスカッション,シーナカリンウィロート大学Ongkharakキャンパス工学部訪問,タイに展開する日系企業7社の会社訪問,同時期にタイで研修中の情報コミュニケーション学部と農学部及びタイ王国紫紺会の方々との夕食会等を実施しました。


 初日は,バンコク・スワンナプーム国際空港に到着してから,直ぐにシーナカリンウィロート大学Prasarnmitキャンパス(Bangkokの中心地)内にあるSWUTEL Hotelに移動し,安全に関する講習を小沼アセアンセンター長及びアセアンセンタースタッフより受講しました。(写真1)その後,既にバンコク入りしてチュラロンコン大学建築学部にて一カ月の研修を受けている理工学部建築学科の4年生11名と夕食を共にして,町の情報を入手し,楽しいひと時を過ごすことができました。(写真2)


 2日目には,シーナカリンウィロート大学の工学部を表敬訪問し,Prof. Setta Sasananan, Prof. Wongwit Senavongse,Dr. Kampol Woradit,Prof. Nattapong Kongprasertらから工学部に関する説明を受けました。(写真3)その後,Prof. Wongwitのクラスを見学しました。この時,本学学生から自己紹介をして盛り上がりました。(写真4,5)


 タイ滞在中に受講した講義は,明治大学アセアンセンター講師のMs. Uirairakku Tanshiritonchaiによる「初級タイ語」,シーナカリンウィロート大学のProf. Ravipan Saleeponによる「Thai Economy」,本学卒業生で現地の日本企業に勤務している加藤氏による「Living in Bangkok; バンコクで生活する、働くことの難しさについて考える」および江川氏の「海外駐在で自分自身を磨く」となっています。Ms. Uirairakkuの講義はタイで暮らすために必要な日常会話と,それに関連する文法を教えていただきました。(写真6)本講義はバンコク到着3日目に行われたので,その後の昼食や買い物の際にとても役に立ちました。Prof. Saleeponの講義はタイの経済に関する貧困の問題を鋭く指摘した内容ですべて英語で行われました。(写真7)経済学を専門とする学生はいないため,専門性の高い事項については平易な説明を加えていただき助かりました。加藤氏の講義は,長期にわたってタイと関わってきた経験から,タイという国が抱える問題とそれに対する日本との関連性を分かりやすく解説してくれたものでした。(写真8)講義終了後の夕食会では加藤氏にも参加いただき,タイ料理の話で盛り上がりました。江川氏の講義は,タイに駐在する日本企業の営業活動の一端を垣間見せてくれる貴重なお話であり,その中でモチベーションを保ちながら自分を磨く方法を教示いただきました。このお話は業種に関係なく,どんな仕事に就いても参考なると思いました。(写真9)

 タイに到着した4日後の9月7日より,休日を挟んで以下の企業訪問・工場見学等を実施しました。


・ HONDA Automobile Thailand Co., Ltd.:自動車の組み立てラインを見学し,そのあとに駐在員の方から工場運営に関するお話をいただきました。(写真10)


・ SANDEN (Thailand) Co., Ltd.:自動車用カーエアコンの製造ラインを見学し,そのあとに駐在員の方からお話をいただきました。Greenを意識した工場は今年もお花がきれいに咲いていました。(写真11)なお,本社の神田金栄社長は本学の卒業生だそうです。


・ Thai Meidensha Co., Ltd.:理工学部卒業生の方が社長を務められている明電舎の関連企業です。(写真12)タイでの事業展開,キングモンクット工科大学との関係,バンコクで仕事をするに至った経緯,苦労や喜びについてお話しいただいた後,同社が設計し,味の素に納品したバイオプラントと同社が深くかかわった地下鉄の車両基地の電力供給システムを案内してくれました。


・ AJINOMOTO, Co., (Thailand) Ltd.:まずは,味の素の駐在員の方から,Ayutthaya Factoryのショールームの紹介がありました。そのあとに,もみ殻から発電するバイオプラントを見学しました。(写真13)


・ Train depot of MRT Purple Line at Khlong Bang Phai:地下鉄会社の社員の方の案内で車両基地を見学し,その後に,車両基地に設置された電力供給システムを見学しました。地下鉄の車両を動かすために配電線には直流の大電流が流れていることを知りました。(写真14)


・ Toyota Motor Thailand:自動車のボディの溶接と,組み立てラインを見学し,駐在員の方と直接会話をする機会がありました。生産ラインにおける1秒の大切さのお話しに感銘を受けました。(写真15)


・ Mitsubishi Electric Consumer Products:一般家庭用と商業ビル用のエアコンのショールームを見学し,それらを作る工場を見学しました。その後に駐在員の方から海外で仕事をすることに関して講演をいただきました。タイにあるこの工場が海外展開の主力工場であるという説明が印象的でした。(写真16)


・ パネルディスカッション:タイで働く本学卒業生4名にお集まりいただき,海外で仕事をする駐在員という立場に関して様々なお話があり,こちらからも質問をさせていただきました。学生時代に何を考えどう過ごしていたかというお話が大変身近に感じられました。(写真17)なお,紫紺会の山田会長にも討論にご参加いただきました。誠にありがとうございました。


 9月10日(土)の夕方には,情報コミュニケーション学部,農学部及びタイ王国紫紺会と合同でアセアンセンター近隣のホテルにて夕食会がありました。(写真18)日本とタイの文化の違いからアジアで働くことの意義まで,幅広い内容の会話があちらこちらのテーブルで盛り上がっていました。紫紺会の方との懇親や他学部と交流により,本プログラムでの経験が単なる旅の情報交換にとどまらず,海外で仕事をするという意味で深く確かなものとして感じることができるようになりました。さらに,日曜日は世界遺産のアユタヤを観光し,忙しいプログラムの間を縫って,タイ文化を肌で感じることのできた休日となりました。(写真19)


 本プログラムに参加した学生は,タイの文化に触れると同時に,海外で働くためのスキルを身に付けることができた。夕食会の開催にご尽力いただいたアセアンセンター小沼センター長及びスタッフの方々さらに本プログラムにご協力いただいた全ての方々に感謝いたします。(写真20)

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