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理工学部

【理工学研究科応用化学専攻】理工学研究科・応用化学専攻・博士前期課程2年・小佐野真名さんの研究内容が国際学術雑誌 Adv. Synth. Catal. (impact factor = 5.451),2019 年 第 12 版の中表紙を飾りました

2019年06月24日
明治大学 理工学部事務室

精密有機反応制御研究室(土本晃久専任教授主催)に在籍中で,現在,アメリカ・ピッツバーグ大学・Wipf 研究室に留学中の,理工学研究科・応用化学専攻・博士前期課程2年・小佐野真名さん(学部を 3.5 年で早期卒業)が筆頭著者となった論文の研究内容が国際学術雑誌 Adv. Synth. Catal. (impact factor = 5.451),2019 年 第 12 版の中表紙を飾りました。

 
研究内容と説明:アルキル基を持つ内部アルキンは,生物活性化合物や機能性有機分子等の構成単位としてとても重要です。内部アルキンを合成するには,末端アルキンをアルキル化するのが最も直截的ですが,これを可能にしてきたのは,もっぱら,資源として希少で高価な後周期遷移金属触媒でした。これに対して今回の研究では,地球上に豊富に存在する資源としての,安価な亜鉛金属からなる金属塩を触媒(ルイス酸触媒)に用いることで,末端アルキンのアルキル化を実現しました。これまでにもルイス酸を触媒に用いる方法はいくつか報告されていましたが,特殊なアルキル化剤しか利用できず,汎用性がありませんでした。今回の研究では,様々なアルキル化剤が利用できる点でとても一般性に優れており,多様な構造の内部アルキンが,収率よく合成できます。なお,後周期遷移金属触媒を用いる方法では,実現困難なタイプのアルキル化を容易に遂行できる点で,方法論として総合的にとても優れています。中表紙は,その様子を画像にしたものであり,該当論文は,その研究成果をまとめたものです。

 
土本研ホームページ:http://www.isc.meiji.ac.jp/~tsuchi/
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