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理工学部

【理工学部・応用化学科】相澤 守教授が第74回 2019年度日本セラミックス協会 学術賞を受賞しました

2020年09月17日
明治大学 理工学部事務室

理工学部応用化学科の相澤 守教授は「生体関連材料研究室」を主宰し、「健康寿命の延伸」に貢献する無機材料(セラミックス)をベースにした「バイオマテリアル」の研究を展開しています。
この度、昨年の「日本バイオマテリアル学会 学会賞」に続き、相澤教授が日本セラミクス協会より、「第74回 2019年度 日本セラミックス協会 学術賞」を受賞しました。研究題目は「異方性制御による生命機能セラミックスの創製とその生物学的評価」です。なお、2020年6月5日に日本セラミックス協会の総会が開催され、その総会の場で表彰される予定でしたが、コロナ禍のため、今年度は郵送にて協会より賞状と記念品のメダルが贈られました(写真)。
我々の骨や歯の無機成分は「アパタイト」という物質からできています。アパタイトは六方晶系に属し、a面およびc面という2つの結晶面を持っていますが、ヒトの生体骨中のアパタイトはa面が、歯のエナメル質のそれはc面が多く露出した特殊な構造(異方性)をもっています。相澤教授は、生体組織の「異方性」が生命機能の発現に寄与していると着想し、材料自身が細胞や生体に積極的に働きかける「生命機能マテリアル」の創製に取り組んでいます。より具体的には、高い骨形成能を備えた人工骨や再生医療のための細胞の足場材料、がん治療に貢献するバイオセラミックスなどを開発しています。これまでの多年に渡る研究成果が認められ、今回の受賞につながりました。
なお、日本セラミックス協会は、無機材料(セラミックス)に特化した日本最大の学協会であり、1891年(明治24年)に創立され、今年で129年目を迎えます。
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