入試情報
松瀨貢規名誉教授が2020 IEEE Technical Field Award を受賞しました
2020年10月22日
明治大学 理工学部事務室
授賞式の様子1
授賞式の様子2
授賞式の様子3
松瀨貢規名誉教授が今年度のIEEE最高レベルの学術賞を受賞しました。松瀨氏には、国際学会(IEEE Energy Conversion Congress &Expo(ECCE)・10月12日からアメリカ・デトロイトで開催)で2020年IEEE Technical Field Award が授与されました(オンライン、バーチャル開催、参加・受賞挨拶)。IEEE Technical Field Awards(TFAs) はIEEEが関与する科学技術分野の最高の学術賞で、毎年それぞれの分野で1名に授与されます。
今回、松瀬名誉教授が受賞した2020 IEEE Rechard Harold Kaufmann Award は、TFAsの一つで、電気・電子・制御技術の輸送・産業への応用で進歩・発展に卓越して貢献した科学技術者に厳重な選考を経て授与されています。
受賞理由は、氏が1980年代から明治大学での同僚や院生とともに進めてきたセンサレスベクトル制御ACモータドライブやマルチレベルインバータなど電力応用の拡大に関する基礎的研究が、その後の電気技術と産業応用技術の進歩発展に大きく寄与し、パイオニア的貢献であると高く評価され、認められたたことによるものです。
センサレスACドライブの基礎的研究は、従来の定速度電動機を可変速駆動が出来るようにして、かつ負荷トルクの急激な変化にも対応でき、機械的な速度検出器をなくして両軸から機械出力を得る方式です。この方式は、ファン・ポンプ・圧縮機や輸送機・金属工作機械など主に産業に応用され、EVや将来の電池駆動電車・電動飛行機など輸送機の電動化への応用も期待されています。またマルチレベルインバータの関する研究は、パワーデバイスを直・並列接続し高圧大容量のインバータを構成する基礎的技術で、オイル大量輸送用パルプのコンプレッサや汚染水浄化用の曝気ブロアなどの高圧大容量インバータに関する成果を提案しています。
IEEE (The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.) は、アメリカに本部を置く電気・電子・通信・コンピュータサイエンスなどとその関連分野の学術団体で国際規格標準化機関です。会員の分布と活動は160カ国以上の全世界的規模におよびこの種の専門職団体としては世界最大規模です。会員数は42万人、 専門分野は電気・電子・情報通信・制御工学、コンピュータ科学、情報技術、物理科学、生物・医療科学、数学、通信技術、教育、経営などを擁し、39の部門学会に分かれて活動しています。
松瀬名誉教授 (元理工学部教授・理工学部長・評議員・常勤理事)は、日本電気学会やIEEEで学会活動を行い、明治大学では20名以上の博士研究者を指導し、論文審査の主査を務めました。これまでに明治大学での研究活動に対し電気学会論文賞・著作賞・功績賞、IEEEからも論文賞・業績賞などを受賞しています。
また、氏は、日本電気学会第96代会長・名誉員、中国清華大学客座教授、IEEE, Life Fellow. the US National Academy of Inventors, Fellowでもあります。
このほか、IEEE Industry Applications Magazine (July/August 2016, vol.22, №4・ISSN1077-2618)には、氏の自叙伝が掲載されています。
<受賞理由>
Advancing the state of the art in sensorless control of alternating-current motor drives and multilevel converters, the pioneering work of Kouki Matsuse has enabled high-performance and high-efficiency drive systems for industry application including electric vehicle propulsion. In the area of sensorless control, which provides advantages including low cost, increased reliability, and less maintenance, he proposed a method using signal injection to simultaneously identify motor speed and rotor resistance now widely used in industrial drive systems. He also developed an adaptive observer for regenerating-mode, low-speed operation of sensorless induction motor drives also widely used in industry. Regarding multilevel inverters, he developed five-level converters to overcome voltage imbalances, achieve unity power factors, and generate nearly sinusoidal input currents. This work plays a role in regenerating electric power back to the power grid.
An IEEE Life Fellow, Matsuse is an Emeritus Professor with Meiji University, Tokyo, Japan.
今回、松瀬名誉教授が受賞した2020 IEEE Rechard Harold Kaufmann Award は、TFAsの一つで、電気・電子・制御技術の輸送・産業への応用で進歩・発展に卓越して貢献した科学技術者に厳重な選考を経て授与されています。
受賞理由は、氏が1980年代から明治大学での同僚や院生とともに進めてきたセンサレスベクトル制御ACモータドライブやマルチレベルインバータなど電力応用の拡大に関する基礎的研究が、その後の電気技術と産業応用技術の進歩発展に大きく寄与し、パイオニア的貢献であると高く評価され、認められたたことによるものです。
センサレスACドライブの基礎的研究は、従来の定速度電動機を可変速駆動が出来るようにして、かつ負荷トルクの急激な変化にも対応でき、機械的な速度検出器をなくして両軸から機械出力を得る方式です。この方式は、ファン・ポンプ・圧縮機や輸送機・金属工作機械など主に産業に応用され、EVや将来の電池駆動電車・電動飛行機など輸送機の電動化への応用も期待されています。またマルチレベルインバータの関する研究は、パワーデバイスを直・並列接続し高圧大容量のインバータを構成する基礎的技術で、オイル大量輸送用パルプのコンプレッサや汚染水浄化用の曝気ブロアなどの高圧大容量インバータに関する成果を提案しています。
IEEE (The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.) は、アメリカに本部を置く電気・電子・通信・コンピュータサイエンスなどとその関連分野の学術団体で国際規格標準化機関です。会員の分布と活動は160カ国以上の全世界的規模におよびこの種の専門職団体としては世界最大規模です。会員数は42万人、 専門分野は電気・電子・情報通信・制御工学、コンピュータ科学、情報技術、物理科学、生物・医療科学、数学、通信技術、教育、経営などを擁し、39の部門学会に分かれて活動しています。
松瀬名誉教授 (元理工学部教授・理工学部長・評議員・常勤理事)は、日本電気学会やIEEEで学会活動を行い、明治大学では20名以上の博士研究者を指導し、論文審査の主査を務めました。これまでに明治大学での研究活動に対し電気学会論文賞・著作賞・功績賞、IEEEからも論文賞・業績賞などを受賞しています。
また、氏は、日本電気学会第96代会長・名誉員、中国清華大学客座教授、IEEE, Life Fellow. the US National Academy of Inventors, Fellowでもあります。
このほか、IEEE Industry Applications Magazine (July/August 2016, vol.22, №4・ISSN1077-2618)には、氏の自叙伝が掲載されています。
<受賞理由>
Advancing the state of the art in sensorless control of alternating-current motor drives and multilevel converters, the pioneering work of Kouki Matsuse has enabled high-performance and high-efficiency drive systems for industry application including electric vehicle propulsion. In the area of sensorless control, which provides advantages including low cost, increased reliability, and less maintenance, he proposed a method using signal injection to simultaneously identify motor speed and rotor resistance now widely used in industrial drive systems. He also developed an adaptive observer for regenerating-mode, low-speed operation of sensorless induction motor drives also widely used in industry. Regarding multilevel inverters, he developed five-level converters to overcome voltage imbalances, achieve unity power factors, and generate nearly sinusoidal input currents. This work plays a role in regenerating electric power back to the power grid.
An IEEE Life Fellow, Matsuse is an Emeritus Professor with Meiji University, Tokyo, Japan.