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理工学部

【理工学部 電気電子生命学科】 国際誌表紙「ひらけゴマ? ~記憶の扉を開く神経メカニズム~」

2021年02月22日
明治大学 理工学部事務室

BioEssays Volume 43, Issue 3 BioEssays Volume 43, Issue 3 

 電気電子生命学科 脳回路機能研究室(生命理工学専攻 梶原利一・准教授)らの研究論文イラストが,BioEssays(John Wiley & Sons, Inc.)の表紙に採用されました(徳島文理大神経科学研究所・冨永貴志教授との共著)。

 「いつ・どこで・何をした」といった一連のエピソードを覚えたり思い出したりするには,大脳皮質と海馬との間で,適切な電気信号のやりとりがなされる必要があります.ところが,両者を結ぶ経路の途中にある ”抑制性ニューロンの壁” は,あたかもこうした記憶処理に「待った」をかけているかのように,信号の流れを堰き止めてしまうことが知られています。今回の研究成果は,皮質から海馬への神経伝達を促進するメカニズムに示唆を与えるものです.もしかすると,しばしば我々の記憶機能を阻んでいるかもしれない ”壁” ,これを開く呪文を知る手がかりになるかもしれません。
 本成果は,新学術領域(「個性」創発脳) など複数の科学研究費補助金の支援を受けて,共同研究先機関で開発した「長時間安定脳活動イメージング技術」により得られました。

対象論文:
R. Kajiwara and T. Tominaga
Perirhinal cortex area 35 controls the functional link between the perirhinal and entorhinal-hippocampal circuitry.
BioEssays Volume 43, Issue 3, March 2021
理工学部