データ化学工学研究室(金子弘昌専任教授主宰)から発表された論文が、国際学術雑誌 Industrial & Engineering Chemistry Research における Volume 64, Issue 21 (2025) の表紙絵を飾りました。
気候変動は最も深刻な環境問題の一つです。気候変動の主な原因は二酸化炭素であり、これは人為起源の温室効果ガスの約80%を占めています。二酸化炭素の分離、回収、貯蔵、再利用に関する技術の開発が求められています。本研究では、ゼオライトを用いた物理吸着法による排ガス中の二酸化炭素分離技術に焦点を当てました。ゼオライトに吸着される二酸化炭素の量はゼオライトの構造によって異なります。文献から得られたゼオライトのデータを用いて、ゼオライトの構造から二酸化炭素の吸着特性を予測する機械学習モデルを構築しました。さらに、構築されたモデルを用いて様々なゼオライトの吸着特性を予測することで、これまでの文献にあるゼオライトよりも二酸化炭素の吸着容量の高いゼオライトを発見するに成功しました。