Go Forward

理工学部

【理工学部 応用化学科】データ化学工学研究室(金子弘昌研究室)から発表された論文が国際学術雑誌Industrial & Engineering Chemistry Researchの表紙絵に選出されました

2023年11月02日
明治大学 理工学部事務室

データ化学工学研究室(金子弘昌専任准教授主宰)から発表された論文が、国際学術雑誌 Industrial & Engineering Chemistry Research における Volume 62, Issue 43 (2023) の表紙絵を飾りました。

水素貯蔵材料としてアンモニアボラン (NH3BH3) が注目されています。この化合物は、水素貯蔵能が非常に高い (19.6 wt% H2)、比較的安定である、水素化ホウ素ナトリウムと比べて水中でも安定である、固体で扱える、合成が容易であるといった点から、水素貯蔵材料として期待されています。これまでの多くの研究により金属触媒存在下において2つの反応により水素を放出することが分かっています。本研究ではこれらの2つの反応を対象とし、それぞれの反応において、多くの水素を放出し、かつ既存の触媒を上回る水素生成速度を持つ触媒を設計することを目的としました。様々な論文から収集したデータを用いて、機械学習を活用して、触媒・反応基質・溶媒の情報や実験条件を説明変数 x、水素生成量および水素生成速度を目的変数 y として機械学習モデル y = f(x) を構築します。x の表現方法をいくつか提案し、水素生成量および水素生成速度を精度良く予測できるモデルを検討しました。構築されたモデルに新規触媒・反応基質・溶媒の情報や実験条件を入力し、水素生成量および水素生成速度を予測することで新規触媒を設計します。実際、既存の触媒性能を上回る触媒の設計に成功しました。

理工学部