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理工学部

【理工学部物理学科】 楠瀬博明教授らの論文が日本物理学会欧文誌のEditors' Choiceに選ばれました

2023年12月01日
明治大学 理工学部事務室

理工学部物理学科の楠瀬博明教授らの論文(北海道大学速水賢准教授との共著)が日本物理学会欧文誌のEditors' Choiceに選出されました。この論文「Chiral Charge as Hidden Order Parameter in URu2Si2(カイラル電荷:URu2Si2の隠れた秩序変数)」は、1985年の発見以来35年以上も未解明のままになっているURu2Si2の隠れた秩序として、物質中の電子が獲得する新しい自由度「カイラル電荷」の秩序が生じているとする理論で、その検証に向けて幾つかの実験提案も行ったものです。電子のスピンと角運動量の異なる軌道間の混成が結合すると、カイラル電荷という擬スカラーモノポールになります。そのカイラル電荷が整列したものがURu2Si2に隠れた秩序を生み出しているという本研究は、電荷や磁気モノポールとは質的に異なる新しい電子の自由度が物質中に現れ得ることを示した点で重要視されており、カイラル電荷を用いた物性開拓に新展開をもたらすことが期待されます。 
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